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2008年1月 5日 (土)

ドラマスペシャル「のだめカンタービレinヨーロッパ」第1夜

昨夜は、子どもが正月休みの宿題を切りのいいところまで終えるのを待ち、ようやく「のだめ」のスペシャル第1夜を見ることができた。

1月2日、3日とフジテレビは異例の全話連続一挙再放送までを行い前景気を盛り上げていたので、相当期待したのだが、その期待は完全には叶えられなかった。とは言え、費用と時間をかけてじっくり作っていたのは伺えた。

真一のプラティニ指揮者コンクールが、南仏のブザンソン国際指揮者コンクールがモデルなのは知られているが、このドラマでは指揮者のヴィエラ先生役にチェコのズデニェク・マカールを起用したことで、原作からの軌道修正を図らざるを得なかったのか、プラハを指揮者コンクールの舞台として、ウィルトゥール管弦楽団というフランス風の名前のオケがコンクールのオーケストラという少々ちぐはぐさも生まれてしまったようだが、美しい百塔の街プラハとモルダウ川(ブルタバ川)の風景も写され、あまつさえ、スメタナホールの豪華な会場でのコンクールが長映しされ、贅沢な内容だった。

驚いたのは、真一やジャン、片平役の俳優達の指揮に合わせて、オケ(実体はどこだろう?)が、それなりに「ティル・オイゲンシュピーゲル」や「新世界」を熱演し、録音もホールトーンも非常に美しかったり、特に真一の決勝の最終曲目のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲のソリスト(誰?)が熱演していて相当上手だったのは感動した。

間違い探し(新世界)では、真一もジャンも相当の数の間違い(音程、楽器法、リズムなど)を指摘していたが、あれは本当にそのように演奏されたのだろうか?とてもじゃないが分からなかった。

演技的には、ジャン役の日本語の上手い白人系俳優は相当イメージに合っていたが、ゆうこ役はちょっとイメージが違っていた。ベッキーがターニャを演じるのは聞いていたが、メークも含めて結構はまっていたために子ども達は志村動物園でおなじみのあのベッキーだとは最初思えなかったようだ。ウェンツのフランツもまあまあだったか?また、ウィルトゥールのヴィオラ奏者の千秋真一ファン(黒王子の命名者)は、ファゴットに変更されていたのはなぜか?アップを多用するためだろうか?配役では、何といっても「ありとキリギリス」の石井君が片平役をうまくこなし、持ち前の器用さ?でジャンプ入りの指揮をぴったり決めていたのには驚いた。指揮としての動きは彼が一番リズム的にも合い、自然で上手かったように思うし、玉木浩二も本編よりも上達していたようだった。

のだめ役の上野樹里はもう完全に板に付いた感じというよりも地のままの演技なのかと思うほどだった。最後ではのだめも相当ワインで酔っていたが、我が家でも妻と二人でゴルゴンゾーラチーズを肴にクリスマスの時に買っておいたCHÂTEAU LES REUILLES 2005 というボルドーワインを一本全部開けてしまった。

第1夜は海外コンクールを本格的にドラマ化したものとしても結構成功していたように思うので、今夜のコンセルヴァトワール編は、数多い日本人音楽留学生の生活(パロディー的だが)がどのように描かれるのか興味深い。のだめ達のサンマロでのモーツァルト扮装も楽しみだ。

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コメント

指揮者コンクールの内幕を、参加者側からやや戯画化して描いたものでしょうか。面白く観ました。御指摘のとおり、演奏が素晴らしく良かったです。録画したものを観ても、両者の「ティル」が良かったですね〜。ちなみに、ここしばらく目覚しの音楽は「ティル」です。朝早く鳴り出すこの音楽を、私のかみさんは目の敵にしております(^o^)/

narkejpさん、こんばんは。「のだめ」のスペシャルを楽しまれたようでご同慶のいたりです(^^)

「のだめ」によってクラシック音楽がブームとなったといわれているようですので、これに関わったN響オーボエの茂木大輔氏や、指揮者の飯森氏などの専門家の方々も相当の注目に応えるためプロとして力を入れた成果ではないかと、ドラマとしては素晴らしかった演奏のよさについて感じました。

「ティル」に叩き起こされたら私も怒髪天を衝きそうです^_^;

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» 「のだめカンタービレ」を観る [電網郊外散歩道]
「のだめカンタービレ」のスペシャルを、観ました!どんな物語なのか、まったく知らずに観たのですが、いや〜、笑えた、面白かった。音楽を実にうまく使っていることに感心しました。なるほど、これは人気が出るはず。全然知らずに、こんなアホ記事(*)書いてすみませんm(_'_)m いやはや、R.シュトラウスの「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」を、こんなふうにネタにしてしまうのですね(^o^)/ 山響音楽監督の飯森範親さんに指揮を指導してもらった千秋役の玉木宏さん、指揮ぶりは全体に少々余計な力が入ってい... [続きを読む]

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