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2008年1月16日 (水)

シューベルト ピアノ五重奏曲『ます』 ブレンデル、クリーヴランド弦楽四重奏団員

Brendel_trout_quintet シューベルト(1797-1828)

ピアノ五重奏曲 イ長調作品114 D.667 『ます』

アルフレート・ブレンデル(p) クリーヴランド弦楽四重奏団員、デマーク(Cb) 〔1977〕

13:25/7:05/3:54/7:42/6:10

一昨日のハイドンのピアノソナタに続いて、今回はよく知られた名盤を聴いてみた。LP時代からブレンデルをクリーヴランド弦楽四重奏団のメンバーが仲良く囲んだジャケット写真で知られたものだが、これは、フィリップスの名曲全集 An Excellent Collection of Classical Music. シリーズの分売ものだ。この冬枯れの風景のようなジャケット写真は、初夏を感じさせるこの室内楽(及び原曲のリート)とはまったくイメージが違うのだが、このシリーズの製作者はどのような心境だったのだろうかなどと変な想像が働いてしまう。

そんな茶々入れは閑話休題。

以前、ホルショフスキーとブダペスト四重奏団員による親密なアンサンブルのCDを記事にしたことがあった。こちらはピアノだけがでしゃばらず、ブダペストという重厚なアンサンブルの団体がピアノを囲んでがっしりとした室内楽を聞かせてくれたものだったが、ブレンデルが今から約30年前の彼の40歳台の壮年期に、当時気鋭とされたアメリカの若手四重奏団と録音したこのCDでは、多少趣が異なる。

当時ブレンデルは、シューベルトのピアノソナタを初め、リサイタル、録音でも大活躍中だった。元々生きの良さが際立つ音楽だが、ブレンデルたちの演奏では、一層それが際立つように聞こえてくる。月並みな言い方だが、どちらかといえばピアノ協奏曲風の演奏で、ピアノが前面に出てピチピチした若鮎のように音楽を奏でている。

ホルショフスキー・ブダペスト盤もいいが、ブレンデルたちのこの華麗で明朗な演奏もこの曲の魅力を十分アピールしてくれているようだ。

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ディスク音楽03 アンサンブル」カテゴリの記事

コメント

こんばんは。
ブレンデルの「ます」、エエですね。愉悦一杯、聴いていて幸福になります。ピアノはもちろん最高ですし、クリーヴランドSQが、また若々しくて心地よい演奏を繰り広げます。爽やかな風が吹いてくるような名演と思います。
愛聴盤です。もう、ウキウキしますね。

mozart1889さん、コメント、トラックバックありがとうございました。トラックバック先の画像は、懐かしいLPのジャケット写真ですね。ブレンデルを初め、メンバー全員楽しそうですね。ブレンデルとクリーヴランド弦楽四重奏団はどこで関係が生じたのか、私のバラ売りCDにはまったく解説もないので寡聞にして知りませんが、どちらからのアプローチだったのでしょうね。フィリップスレーベルでは有名ところではイタリア四重奏団などもまだ活躍していたのではないかと思うのですが、そんな組み合わせももしあれば面白かっただろうと思ったりもします。再録音もあるんですね。

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最近はまたLPづいてます。 CD時代になって、A面、B面とひっくり返すのが面倒になってしまったワタクシは不精者でありますが、時折取り出すLPは、柔らかく太く、懐かしい音がします。 針の音、パチパチ・ノイズは昔ながらであって、サーフィス・ノイズも相変わらず。 カッティングのせいか、カートリッジのせいか、中央の定位が良くないLPもありますが、それも今となってはご愛敬ですかな・・・・・・。尤も、我が家にあるLPは殆どが廉価盤なので、そのせいかもしれませんが(^^ゞ。 で、今日は自分には珍しく室... [続きを読む]

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