クレンペラーのヴァーグナー管弦楽曲集
ヴァーグナー
1.楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー』第1幕への前奏曲 (10:52)
2. 歌劇『さまよえるオランダ人』序曲(10:44)
3. 楽劇『ジークフリート』より『森のささやき』(8:25)
4. 楽劇『ヴァルキューレ』より『ヴァルキューレの騎行』(2:51)
5. 歌劇『ローエングリン』第3幕への前奏曲(2:55)
6. 歌劇『タンホイザー』序曲(14:40)
7. 楽劇『トリスタンとイゾルデ』より前奏曲と『愛の死』(9:54 + 5:50)
オットー・クレンペラー指揮 フィルハーモニア管弦楽団 〔1960年2月、3月。1961年10月、11月〕
セルとクリーヴランドの明晰で活気に溢れる『リング』のオーケストラ演奏を聴き、クレンペラーのヴァーグナーを聴きたくなってこのCDを取り出した。先のテレビ番組では、ルートヴィヒ2世は、ノイ・シュヴァンシュタイン城に「歌合戦の間」までも作り、ヴァーグナーを招聘することを夢見ていたとも言っていた。パトロンとして、ヴァーグナーへ多大の経済援助をしたはずだが、ヴァーグナーはルートヴィヒの元を訪れたのだろうか?
ヴァーグナーの音楽は、歌劇(楽劇)としての言葉が障害になり、ようやく先年『リング』をなんとか全曲リブレットで確認しながら聴きとおした程度で、カルロス・クライバー没後に追悼盤としてもとめたあの名盤の『トリスタンとイゾルデ』もじっくり腰を据えて聴きとおしてはいないほどだ。初期の『オランダ人』『ローエングリン』『タンホイザー』もさわりを聴いた程度で、『マイスタージンガー』も『パルジファル』も年末のFM放送でもいつも途中脱落をしていた。勿論生の舞台など接したこともない。
そんなわけで、魅力は感じつつ、未だにこのような抜粋オーケストラ曲集どまりの段階だ。
オーケストラ曲集でも、LPではカラヤンのヴァーグナー序曲・前奏曲集2枚組み、CDではレーグナーやトスカニーニのオーケストラ曲集、先のセルやショルティの『リング』の抜粋、ヴァーグナー入門というようなもの程度で、それほど突っ込んで聴いてはいないので、まだまだヴァーグナー山脈は未踏峰が多い。
そんな中、このクレンペラー盤は、LP3枚からの抜粋盤とのことだが、主要なヴァーグナーのオペラ作品の全容を見渡せる内容になっており、また晩年のクレンペラーの悠揚迫らないが、それでいて緻密な音楽作りが味わえる音盤になっており、録音も古い割りに比較的聴きやすく、愛聴盤になっている。
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