相倉久人『新書で入門 ジャズの歴史』(新潮新書203)
岡田暁生『西洋音楽史』でジャズの歴史をコンパクトに分かりやすくまとめていたので、もう少し詳しくそれについて知りたいと思っていたところ、やはり新書で『ジャズの歴史』が目に留まり、読んでみた。
ジャズの音楽家は、断片的な固有名詞とその音楽をわずかばかり知るだけ。ただ、フュージョンやクロスオーバーとか呼ばれている時代がちょうど学生時代の同時代だったことで少し聴いてみたことがある程度で、ジャズの歴史の概観などはほとんど知らなかったので、非常に面白かった。
コルトレーンとしては非常に例外的に親しみやすいとされる『バラード』しか聴いたことがないので、そのフリージャズの極致を聴いてみたいと思わされた。
また、奴隷としてアフリカ大陸から連行されてきたアフリカン・アメリカン(黒人)の文化・伝統とヨーロッパの文化・伝統が時に交じり合い、時に対立しながら、ジャズという音楽ジャンルが変貌を遂げて来たという概観的な流れは、いろいろな意味で面白いものだと思った。
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