リヒテル、ボロディン四重奏団の『ます』五重奏曲
シューベルト
ピアノ五重奏曲 イ長調 作品114 D.667 「鱒」(ます)
スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
ボロディン弦楽四重奏団員
ミハイル・コペルマン(ヴァイオリン)
ドミトリー・シェバーリン(ヴィオラ)
ワレンチン・ベルリンスキー(チェロ)
ゲオルク・ヘルトナーゲル(コントラバス)
13:27/8:28/4:24/7:38/9:55
〔1980年6月18日、オーストリア、シュロス・ホーエネムス〕
熱狂の日(La Folle Journée au JAPON)というフランス生まれの音楽祭が日本でも開催されるようになってこれで4回目(4年目)らしい。ベートーヴェン、モーツァルト、「民族のハーモニー」についで、今回はシューベルトとのこと。今年は実家にも帰省しないので、行こうと思えば聴きに行けるのだが、どうも出不精なので足が向かない。訳の分からないチケットの入手が一番面倒だ。チケット前売りや当日券の有る無しに思い悩むのは精神衛生上、私にとってはよくない。
それでも、シューベルトが注目されるということで、この曲を。新緑の季節は、ちょうどこの五重奏曲にふさわしいということもあるが、今日の憲法記念日は昨日からの雨が残っている。朝8時ごろ、ようやく空が明るくなり始めた。
さて、以前からエアチェックで親しんできたこのリヒテルとボロディン四重奏団という超ド級のイメージのある演奏の録音が、シリーズものの超廉価で入手できたので、聴いてみた。
河島みどり『リヒテルと私』にも登場したが、このボロディン四重奏団は、リヒテルが主宰したフランスのツール音楽祭でも常連メンバーで、いわゆるリヒテルファミリーの一員だったとのこと。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲の全曲録音で知られたクァルテットなので、リヒテルとのアンサンブルは超ド級というイメージがして派手で大味な演奏の記憶があったのだが、聴きなおしてみると意外にも気心が知れた同士の親密な演奏が楽しめた。
相変わらずシューベルトにおけるリヒテルのピアノの音色は輝かしく美しい。
なお、楽譜を確認したわけではないがリヒテルはフィナーレのリピートを行っているようで、タイミングが非常に長くなっている。
リヒテル盤 13:27/8:28/4:24/7:38/9:55
ホルショフスキー盤 9:21/7:43/4:05/8:16/6:44
ブレンデル盤 13:25/7:05/3:54/7:42/6:10
参考記事:
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