7月7日 15分間のライトダウン参加
北海道洞爺湖サミットが開幕した。今年の初めにいろいろな行事を調べる都合があり、ネットで国際会議の予定などを見ていたら、このG8の首脳会議のほかにも春から全国各地で様々な主要国の大臣級会合が持たれていて、このサミットがそのしめくくりの意味を持つらしい。
京都議定書のプロトコルにしたがってCO2の削減に先頭に立つべき日本ではあるが、その成果は芳しくない。先月6月21日の夏至の日と今日の七夕の夜に、ライトダウンキャンペーンを展開して、職場、家庭、の照明を落とし、そして観光地のライトアップを停めるという活動を行い、今日我が家でも、15分間だけ(本来は20時から22時が目標)参加してみた。ビデオや電子レンジなどの時計機能も結構明るいので電源を切り、その他の照明もほとんど落とすと、遮光カーテンのおかげで部屋の中は暗くなる。ただ、マンション街と幹線道路沿いなので、マンションの廊下の明かりは灯り、道路の街灯も灯っているため、町中が暗くなることは停電でもなければない。居間で、ランタンをともして、15分間だけ昔の夜を味わった。結構面白いもので、子ども達も普段よりも饒舌だったりした。ぼんやりとしたランタンの明るさの中にいると精神的にも落ち着くようで、その後昼光色の蛍光灯をともすと、現実に引き戻されて、いつものストレス気味の感情が復活するようだった。不便さを捨て、便利さをえらんだが故に、失ったものは数多いのだろうが、夜の明るさもそのひとつなのだろうと思う。
カテゴリー的に盛りだくさんなのは、このライトダウンが多くに関るためだが、もう一つ、帰宅時にブックオフで、須永朝彦『ルートヴィヒⅡ世』(新書館)を入手したことによる。先々週の土曜日の朝日新聞のbeでは、『ローエングリン』の結婚行進曲が取り上げられ、ヴァーグナーとルートヴィヒ二世のことが結構詳しく書かれていた。あのノイ・シュヴァン・シュタイン城をしばらく前の世界の城郭特集で見て驚いたが、ヴィスコンティの『ルートヴィヒ』を見た頃には知らなかったことも結構断片的な知識で入っているので、ちょうどこの伝記が目に入り求めたのだった。この土曜日には、オペラのさわりの一貫で、『ヴァーグナー入門』を聞いたりしたのも何か縁がありそうだ。
今年から、パイロイト音楽祭も有料ネット中継を始めるという。先のショパンコンクールでのネット中継は無料提供でもあり、大層盛り上がったが、今回は何の演目だったか(マイスタージンガー?)、8000円程度をネット決済する必要があるというので、二の足を踏んでしまう。この『ルートヴィヒⅡ世』を読み、ミチョランマの一つでもある、カルロス・クライバーの『トリスタンとイゾルデ』でもリブレット片手にじっくりと聴いてみる方が自分にとってはよさそうだ。
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