バックハウス イッセルシュテット/VPO の ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番
Beethoven Piano Concerto #5 in E Flat, Op. 73, "Emperor"(皇帝)
1. Allegro 19:49 (CDジャケット表記:19:30)
2. Adagio Un Poco Mosso 7:19 (同上:7:19)
3. Rondo(Allegro) 10:27 (同上:10:28)
Wilhelm Backhaus
Hans Schmidt-Isserstedt
Vienna Philharmonic Orchestra
Producer : Erik Smith (ハンス・シュミット・イッセルシュテットの息子)
Enigineer : Gordon Parry
Location : Sofiensaal, Viennna
Date: 1959
昨日、HMVのサイトの記事で『レコード芸術』誌主催のレコード・アカデミー賞の受賞盤に、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集が数多く目に留まった。
1974年アシュケナージ&ショルティ/CSO
1976年ルービンシュタイン&バレンボイム/LPO
1977年ブレンデル&ハイティンク/LPO
1984年ブレンデル&レヴァイン/CSO
1985年アシュケナージ&メータ/VPO
1989年アラウ&C.デイヴィス/SKD
1999年ブレンデル&ラトル/VPO
以上が(協奏曲部門か録音部門、企画部門かで)選ばれており、その他にも選集が数点ある。よほどこの協奏曲全集が好きなレコード評論家がいたのだろう。ただ、同じ曲目をこれほど選ぶというのは、賞としての意味があるのだろうかとも疑問に思った。
それではということでもないが、いわゆる古典的な名盤とされるヴィルヘルム・バックハウスの晩年の録音を取り出して来て聴いてみた。
バックハウスの弾くベートーヴェンのピアノ・ソナタも非常に権威のあるものだが、これまであまりそのピアノ・ソナタの演奏を好んだことがなかった。独奏の時には、どうもリズム的に前のめりや寸詰まりになるのか、弾力性が失われる感じがして違和感を持つのだが、ベームとのブラームスのピアノ協奏曲第2番や、このイッセルシュテットとのベートーヴェンのピアノ協奏曲は、指揮者・オーケストラのサポートの効果かそのような癖も感じられず、豪快で鮮明なピアニスティックな魅力を存分に味わうことができる演奏になっている。
LPで3番から5番までの2枚組みを父が購入してよく聴いたものだったが、今日久しぶりにこのCD化された録音を聴いてみたのだが、改めてこれほど素晴らしいものだとは思わなかったくらいで、堪能することができた。
2009年のディスク音楽感想記事としては初めての記事になるが、このCDは温故知新の大切さを思い出させてくれるものだった。満50年も経過した古い録音だが、今生まれたように瑞々しい。録音芸術というもののありがたさだろう。
参考:
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