世界ジュニアスケート選手権 続報
現地では、競技3日目が始ったところだが、男子総合、女子総合の結果が出たようだ。
男子では、私が応援していた山中選手は、5000mを7:10.31 で21位、同僚選手の渡辺24位、新山27位と苦戦したようだ。
その結果、5000mを終えての最終結果(pdfファイルへのリンクです)は、3人とも上位16位までには入れず(なぜ5000mの結果が加味されないのか分からないが、全日本ジュニアの順位表もそうだった)、このResult表によると、18位渡辺、25位山中、31位新山という順位だった。
[*しかし、山中選手のポイントを計算すると、162.506となりリンクの総合順位表では、15位、16位よりも上位になるはず。特に16位の選手は176点台なので、まだ最終結果が出ていないと観た方がよいようだ。]と書いたが、どうもこの Allround という種目は、最後の5000mの上位16位までの選手を総合得点計算の順位対象としているらしい。全日本ジュニアの得点表もそうなっている。そうだとするとなかなか厳しいというか不合理な規則だ。それで、16位の選手などは短・中距離では順位が悪いが、最後の5000mで踏ん張ってランク入りしたもののようだ。ただ、そうなると、総合8位のカナダのBlais-Dufour選手など確かに500mでは1位だが、5000mの順位が16位(順位対象者の中で)で7:19.95と山中選手のタイムよりも遅いのに、なぜランクに入れるのか疑問になる。距離別の順位では26位なのだ。また、3種目めまで15位の渡辺選手は、5000mを終えても16位の選手よりも得点はよいはずなのに、上位16位の計算対象にならないのも疑問だ。 *少し調べてみたところ、ISUのホームページの Special Regulations and Technical Rules Speed Skating and Short Track Speed Skating 2008 (PDF) という規則集のp.46-47 あたりに、Allround のDraw(くじびき)や、Qualification (予選通過)についての規定が書かれていた。どうも上記の少し納得が行かない順位付けもこのあたりが根拠になっているようだ。それでも、今回の大会のRegulation は、Time and Award で after 4 distances (4つの距離の後)に評価されるとなっているので、どうも分かりにくい。矛盾があるのではなかろうかとかんぐりたくなってしまう。 女子は、最後の3000mの上位15位までが順位対象となっているようだ。最初からこのようなルールということなら仕方がないが、フィギュアスケートの採点制度の問題といい、ショートトラックの判定の問題といい、結構スケート競技も複雑なルール問題を抱えているようにも感じられる。
(追記: ジュニアがこれに準じて開催されているで世界オールラウンドスピードスケート選手権大会を WIKIPEDIA で調べたところ、最初の3種目が一種の予選となり上位12位までが最終種目に進めるとなっていた。今回は男子は16位、女子は15位までのようで、それに及ばなかった選手たちは、距離別の選手としての出場だったようだ。ただ、そうなると、記録で1500mまで15位とされていた渡部選手の扱いに疑問が残る。)
各選手とも、1日目に比べて2日目が少し不調だったようだが、それでも層が厚い中長距離の世界の中でよく健闘してくれたと思う。お疲れ様でした。
なお、この三選手は、3日目のTeampursuit 3200mにも出場するとエントリーリストに発表されていた。健闘を祈りたい。
優勝は、オランダのVerweij で得点は154.642(すべての距離を500mでの所要タイムに換算して加算するようだ)。2位 アメリカの Jonathan, 3位 アメリカの Brian 各選手だった。
なお、女子では1994年生まれの中学3年生の高木選手が総合で4位に入賞するという画期的な健闘を見せてくれた。高山12位、木山15位という成績だった。
22:40現在、女子追い抜き予選で、日本が全体の2位となっている。決勝が楽しみだ。
22:50現在、男子追い抜き予選で、日本が全体の10位。決勝進出はどうだろうか?しかし、ここまで Allrounder は3日間とも連続での競技。過酷だ。
追記:どうも公式記録のpdfは間違いが訂正されないままのようだ。女子のteam pursuitの結果は、日本がオランダに続いて2位に入ったことがわかっているが、韓国が1位のような表示になっている。それゆえ、男子の総合の最終結果にしても、どうも納得が行かない。なぜ、3種目目までで35位のチェコのKulma選手(Bib21)が、非常に悪い記録なのに最終種目に進めて16位という順位がついているのだろうか?今日の日本のスポーツ紙の報道でも、日本男子では18位の渡部選手が最上位ということになっているが、やはり何か釈然としない。« 国際スケート連盟主催 2009世界ジュニア・スピード・スケート選手権での山中大地選手 | トップページ | マスメディアも制度疲労? »
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