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2009年3月 2日 (月)

メタボリックシンドロームの基準は適正なのだろうか?

メタボ「腹囲」偏重に異議…厚労省研究班「関連強くない」 3月1日付け 読売新聞。

結構衝撃的な内容だと思うが、後追い記事が出ないのはどうしてだろうか? いわゆるガセネタなのかと気になる。

メタボリックシンドロームの該当条件は、必須条件腹囲 男性85センチ以上、女性90センチ以上 に加えて、血圧、血糖値、脂質の基準のうち、二項目に該当する人が、指導の対象になり、生活改善や治療を行わなければならない、とされており、私も昨年末の勤務先の健康診断で、腹囲が該当し、最低血圧が若干基準を上回り、脂質もわずかに上回り、指導対象となっている。

しかし、読売新聞が報じた厚生労働省のチームが愛知県で行った調査では、腹囲は必ずしも成人病(生活習慣病)に有意な関係を持っていないようだとしている。

後追い記事が出ないのも気になるが、この調査結果自体は信頼性があるものなのだろうか?

ただ、読売新聞記事では、腹囲が基準以下ならば(つまり痩せ型体型ならば)、仮に血圧、血糖値、脂質がすべて基準を上回っていても、メタボリック症候群(代謝異常シンドローム)には入れてもらえないとのことだ。これは普通に考えれば非常に不可思議なことだ。普通に考えれば、これら3つの基準を上回っていれば、いつ生活習慣病の症状が出ても不思議ではないのではなかろうか?腹囲よりもこちらの基準の方がより重要だと思うが。

他紙では、女性より男性の基準が厳しすぎるという意見も紹介されているが、性差により男性の方が腹部に肉が付きやすく(いわゆる太鼓腹)、女性の方が肉が付きにくいし、体格的にも男性の方が女性よりも大きめということもあり、腹囲の基準は逆のようにも感じられる。

また、身長や、胸囲などのファクターを無視して、単に腹囲だけを基準として振り分けるのも大雑把過ぎるように感じる。

未だ始ったばかりの制度とは言え、厚生労働省の優秀な頭脳が金と時間を掛けて決めたはずの制度がこのように素人目にも杜撰と思われ、また内部からも異論が出るのは、少し悲しいものがある。

参考記事:勤務医 開業つれづれ日記・2 医師の方のブログだが、健康産業が儲かること、内科のパンクの恐れが指摘されている。

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