映画『ダ・ヴィンチ・コード』をテレビ放映で見た
ダン・ブラウンという小説家の『天使と悪魔』が映画化されて公開されたということで、前作である『ダ・ヴィンチ・コード』の映画版が、ロードショー景気をあおるためかテレビで放映され、ヴィデオ録画しておいたのを昨日の日曜日に子ども達と鑑賞した。ただ、意外にも妻は興味がないとのことで、少し強い風の吹く中、図書館と買い物に出かけた。
さて、映画だが、原作を読んだのは相当前だったなとこのブログで検索してみると、2006年のちょうど今頃だった。3年も前に一度読んだだけなので、映画を見る前は、道理でどんな粗筋だったかも思い出せなかったわけだ。
冒頭の印象的なウィトルウィウス的人体図の部分はさすがに覚えていたが、途中までどのような方向に話が進むのかも忘れていた。ヒーローとヒロインがパリ在住のイギリス人の老学者邸に転がりこんで、フランスから自家用ジェット機でロンドンまで飛ぶというあたりから次第に小説の記憶が蘇ってきた。
プロットやアイデアとしては、普通には荒唐無稽なものだと、映画を見ながらも思ったが、なかなかのイマジネーションの飛翔だとも思った。小説で面白いと思ったカトリックによる女性蔑視という説(この説には私としては納得できないことは原作への感想でも書いた)はさすがにあまり強調されていなかった。
子ども達には、サスペンスドラマとしてはそれなりに面白かったようだが、当時の映画評の多くが原作を読んだ人でなければ分かりにくいとされていたように、やはり上っ面をなぞった感の強いものだったし、大雑把ながら西洋史やキリスト教史の初歩的な知識もあった方がよいだろうから中学の息子でもチンプンカンプンなところが多かったようだ。
それでも、娯楽映画としては長編で、テレビでの放送時間はCMを入れて3時間弱だったが、最後まで飽きさせないのはそれなりに面白かったせいだろう。
余談的には、主人公のラングドン教授を演じたトム・ハンクスを見たら、子ども達はすかさず「『アポロサーティーン』の乗組員だよね」と言っていたので、子どもの記憶力というものは凄いものだと思った。
まだ、『天使と悪魔』も読んでないし、映画もあまり見たいとは思わなかったが、このようなカトリック批判的な映画が娯楽映画として相次いで制作されるというのは、「陰謀史観」的な観点からは、何らかの憶測が出ているのだろうか?
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