浅田真央選手のフリースケーティングの曲が決まる ラフマニノフ 前奏曲作品3の2(『鐘』)
音盤を持っていないので、Rachmaninov Prelude Op.3 No.2 を検索ワードとして、YouTubeで探したら、
Gilels plays Rachmaninoff Op. 3 No. 2 In C Sharp Minor
http://www.youtube.com/watch?v=EtuMVBLEWJU
という凄い演奏が見つかった。
作曲者自身の ピアノロール再生とアコースティック録音の比較という珍しい音声
http://www.youtube.com/watch?v=8z7Y0J3hIFU&NR=1
も登録されており、いまやYouTubeがクラシック音楽の演奏を手っ取り早く聴く手段になったことを実感した次第。
ただ、著作権上の問題はないかと心配になるような、比較的新しい音源もあるようで、少し気になった。
ニュースで、浅田真央選手の来るシーズンのSPが昨年のFSで使った『仮面舞踏会』で、FSがこのラフマニノフの前奏曲第1番とされる作品3の2の嬰ハ短調の陰鬱な雰囲気の『鐘』をイメージさせる曲だということを知り驚いた。
ラフマニノフには、2007年9月10日 (月) ラフマニノフ 『鐘』 アシュケナージ/ACO で記事にした、合唱とオーケストラのための組曲もあり、指揮者がアシュケナージなものだから、検索ワードでこの記事を見てくださった方も多かったようで、混乱があったようなので、この記事をアップすることにした。(自己トラックバックを送ってみた)
この前奏曲は、ラフマニノフ初期の作品であり、存命時の最大のヒット曲だったというが、あまりの人気の凄さに彼自身がこれに縛られることを嫌ったほどだったというエピソードもあるそうだ。少し暗鬱な響きすぎて、浅田真央の華麗でダイナミックな演技にフィットしないのではないかという危惧があるが、ロシアでタラソワコーチの元、ロシア的な情感をたっぷりと吸収して、来るシーズンに備えてもらいたいものだ。
ここしばらくは、登録ブログの訪問は続けていたが、別のことで少々多忙で、なかなかブログの更新ができなかった。
昨日は、夏至を数日過ぎただけの太陽がたかだかと中天に昇り、猛烈な暑さの一日だったが、今日は一転して曇りから雨脚は細いが、結構稠密な雨の天気になってしまった。
p.s. 2009/12/30 追記
原曲は、もちろんピアノ独奏曲だが、浅田選手の使っているオーケストラ版は、レオポルト・ストコフスキーによるオーケストラ編曲版らしい。手持ちのCDに、The Stokowski Sound, Transcriptions for Orchestra by Leopold Stokowski (Erich Kunzel / Cincinnati Pops Orchestra, Telarc)というものがあり、ストコフスキーがディズニーのファンタジア用などに編曲(トランスクリプト)した曲が収められているが、その中に
Rachmaninov: Prelude No.1 in C# minor (収録時間4'40") が収録されている。
浅田選手の今回の音源の収録は、日本のオーケストラによるもので彼女が立ち会った収録風景がニュースで放送されたこともあった。この音源と先日の全日本選手権のを一応聞き比べてみると、冒頭のトロンボーンやティンパニ、ドラに始まり、弦のトレモロなどのオーケストレーションが同じなので一応ストコフスキー編曲のものと考えてもよいだろうが、フィギュアスケートでは途中高い女声のヴォカリーズを付け加えているようだ。
12/27の日本選手権は、これまでこの曲の選曲は失敗だったのではないかという疑念をすっかり払拭するような力強くダイナミックな演技で、感激した。おめでとう浅田選手。オリンピックも頑張って欲しい。
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