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2009年9月27日 (日)

連続テレビ小説「つばさ」、新聞連載小説「麗しき花実」の完結

昨日土曜日でNHKの連続テレビ小説「つばさ」が最終回を迎えた。

視聴率は振るわないという報道がされていたが、我が家では、岩手県と横浜市を舞台にした「どんど晴れ」、福井県の小浜市と大阪が舞台の「ちりとてちん」以来、久しぶりによく見たドラマだった。実家でも、結構見ていたようで、夏休みに帰省した際に、父が「リアリティのあるドラマという先入観で見るからトンチンカンなので、いわゆる寓話やファンタジーとしての観点から見れば、つばさという題名の意図も分かるはずだよ」と話しており、家族でよく似た感想を話していたので、さすがに、父の見方の影響を私も受けているのかも知れないと思ったものだった。

途中に乱入するリオのカーニバルダンサーたち、主人公のつばさにしか見えない「ラジオの妖精」(イッセー尾形)の登場、和菓子屋甘玉堂の千代主人の遺影(小松政夫)の表情が変わる部分など、演劇的、トリックスター的な要素があってかえって面白かった。ヒロインの多部未華子は、以前「鹿おとこ あをによし」というドラマで、印象的な女子高校生を演じたときから、我が家では愛称「鹿女」と呼んでいることもあり、彼女のよく変わる表情など独特な個性がこのドラマを面白くしてもいたし、また家族関係というものを登場人物たちの様々なパターンによって描いていたのが、最終的にはこのドラマの主題だったと思うが、それなりに成功していたのではないかと思った。川越市出身の人のドラマへの不満の投書が掲載されたことがあったが、川越に対してはかえってよい印象を持つことができたドラマだった。

また、少し以前のことになるが、朝刊の新聞小説 乙川優三郎「麗しき花実」が201回をもって9月9日に終了した。ヒロインの女流蒔絵師理野が故郷の松江に帰る決意をするところまでは丁寧に書き続けられてきたが、そこからは急転直下の終結になってしまい、余韻は残ったが、少しフィナーレ部分の重みが欠けていたようで、惜しかった。時代として、酒井抱一等の活躍した江戸時代後期であり、下記の国語辞典での解説にある根岸が小説の中心的な舞台だった。この時代の「芸術家」「職人」のことが詳細に描かれておりその意味でも面白い小説だった。この小説家は、WIKIPEDIAによると山本周五郎に傾倒しているとのことだが、直木賞も受賞した時代小説家とのこと。他の作品にも興味が涌いてきた。

さかい‐ほういつ(さかゐハウイツ)【酒井抱一】 江戸後期の画家。本名、忠因(ただなお)。姫路藩主酒井忠似(ただざね)の弟として江戸に生まれた。仏門に入ったが、すぐに隠退し、江戸根岸に雨華庵をいとなみ、書画俳諧に風流三昧の生活を送った。絵は、狩野派、沈南蘋(しんなんぴん)派、浮世絵などを学んだが、のち、光琳に傾倒し、独自の画風を開いた。代表作「夏秋草図屏風」。(一七六一~一八二八) Kokugo Dai Jiten Dictionary. Shinsou-ban (Revised edition)  Shogakukan 1988/国語大辞典(新装版)ゥ小学館 1988


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