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2009年11月18日 (水)

ブルックナーの初期交響曲 第0番、第1番、第2番(インバル指揮フランクフルト放送響)

今晩は、少し夜更かしをしている。

先日も書いたが、ウォーキングに凝り始めてからは、パソコンに触ることや、本を読むこと以外にも音楽を聴くことも少なくなった。ある時期は、ほぼ毎日のようにiTunesに取り込んでは、イアフォンで音楽を聴きながら寝入るというようなことをしていたのだが、未だ相当取り込み残しがありながら、結構長い期間ほったらかしになっている。

このところで、少し真剣に音楽を聴いたと言えるのは、ズービン・メータとヴィーン・フィルの来日公演がNHKで放送され、すっかり音楽マニアになった長男と一緒に、そのビデオ録画を見たときくらいだ。ヴィーン・フィルにも女性リーダー(コンサートミストレス)が誕生したようで、一曲目のバルトークのオーケストラのための協奏曲は、その女性がコンミスを務めたものだった。メータとVPOがバルトークをやるというのは、非常に珍しいものだと思うが、アメリカで作曲されたこともあり、これまでアメリカのオーケストラによる録音を数多く聴いてきた耳にとっては、ヴィーン・フィルのオケコンは、とてもユニークに聞こえた。個々のソロ奏者は巧いことは巧いのだが、ブラスセクションは独特の音色が少し違和感を感じさせたし、終楽章などは、少しアンサンブルの緩さも感じたりしたが、総じて面白い演奏だった。続くベートーヴェンの第7交響曲は、まさに堂に入った演奏で、それより前にやはりテレビ放送で聞いたプレトニョフ指揮のロシアのオーケストラのユニーク過ぎる演奏とはまったく違っていた。

Bruckner_sym_0_inbal
  さて、そんな乏しい音楽生活だが、本当に久しぶりにCDを購入したのが、ブルックナーの第0番(1869 Ed. Leopold Nowak [1968])、第1番(1877 Linz version with revisions - Ed. Leopold Nowak [1953])、第2番(1877 First Critical Edition - Second printing. Ed. Leopold Nowak [1965])というあまり演奏されない曲。第0番は、今年の春だったか下野竜也指揮の大阪フィルのCDを近所のCD店の閉店セールで何と90%オフで購入していたので、以前に聴いたことがあったが、第1番と第2番の音盤はこれが初めて。

インバル指揮のフランクフルト放送交響楽団によるブルックナーは、テルデックへの録音で、用いた楽譜のバージョンの多くが初版かそれに近いものということで、特徴があり、話題になったものということは知っていたが、聴いてみると、大変鮮明で輝かしい響きを聴くことができ、とても面白かった。

Bruckner_sym_1_inbal
第1番も第2番も初めて聴く曲とは言え、ブルックナー独特の金太郎飴的な形式で作曲されているので、形式的な把握に苦労することはなく、音楽の素材の清新さに相当感激した。ブルックナーはともすれば、相当野暮ったい音楽に聞こえることもあるが、インバルの指揮・解釈の賜物か、特に第2楽章の緩徐楽章は、第3番以降の傑作群に比べると、完成度では劣っているのかも知れないが、ナイーブな魅力があり、とても美しいものだと感じた。

まだまだ聞き込めてはいないが、作曲家の比較的初期の作品、チャイコフスキーやドヴォルザークなどの交響曲の初期作はあまり聴いたことがないので、同様に楽しめるかも知れないというような予感がする。

Bruckner_sym_2_inbal

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