2010年NHK大河ドラマ『龍馬伝』第1回放送
予想外に面白かったというのが正直な感想だ。
福山雅治というイケメン俳優、歌手が主演ということで、少々色眼鏡を掛けて見始めた。
しかし、龍馬の臆病者で少々晩生の少年時代と上士による差別を象徴するような母の龍馬への献身的な愛と死。退嬰的な事なかれ主義の青年がその後、どのようにして北辰一刀流の剣客、倒幕運動の革命家・陰謀家、立憲君主制の政治思想家、海援隊の海運商社の主宰者となっていったのかの萌芽が少年時代にあったという設定のようだ。
また、山内一豊以来の郷士に対する上士の差別、下級武士である郷士の役職(龍馬の父と兄が藩主の墓守役をつとめていた)、さらに地下浪人である岩崎弥太郎の貧しさなどが意外にも率直に描かれており、結構興味深いものだった。
オリジナル脚本ということで、岩崎弥太郎の回顧談という枠組みをとっているのが、新しい試みだと思うが、基本は司馬遼太郎の『竜馬がゆく』に則っているようだ。
ただ、NHKがニュースの時間までを使って番組宣伝をするのは、公共の電波を私用するに近い所業のように感じる。少しやり過ぎだ。
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