『春の祭典』のバレエを初めて見た
ゲルギエフ指揮マリインスキー劇場オーケストラの演奏、マリインスキー劇場バレエ団のバレエが7月30日(土)深夜NHKBSプレミアムシアターで放送されて録画しておいた。ストラヴィンスキーの『火の鳥』『春の祭典』『結婚』が演目で、これまで念願だった『春の祭典』のバレエを見ることができた。
少年の頃オーケストラ曲として聴き始めてから、いったいどれくらい同曲異演録音を聴いたことか分からないほどで、最も愛好している音楽のひとつかも知れない。
ピエール・モントゥーの指揮によるパリでの初演(これまでオーケストラ演奏会での初演というふうに思い込んでいたが、長男に尋ねるとバレエでの初演ということで、その後確認してみたところ、シャンゼリゼ劇場でのバレエ公演が初演だったという。永年の思い込みも訂正された)のスキャンダルが有名だが、今回放送された公演は、マリインスキー劇場で2008年に行われたものの映像とのことだ。
ゲルギエフは、このオーケストラとは既にフィリップスに録音しており、そのユニークな解釈で人気を博したが、今回の初演時のニジンスキー振り付けを復元にした舞台公演を見ると、例えばブーレーズ/CLO盤に代表されるようなコンサートピースとしてのスムーズな演奏よりも、テンポ変化や「ため」が多いゲルギエフの解釈は、バレエダンサー達のギクシャクした踊りに合っているのだということが確認できて面白かった。ギクシャクしてはいながらもそれほど踊りにくそうではなかったのは、稽古のたまものか、それとも曲と振り付けがダンスの生理のようなものにあっているのかは分からないが。
オーケストラ曲としては、30分強ほどで、変化が多く集中力は途切れない曲ではあるが、舞台の動きに眼を奪われると、あっという間に終わってしまうようで、さらに短く感じた。
曲だけを聴いているとあまり意識しないが、舞台を見ると、キリスト教が布教される以前の、原始宗教的な時代が舞台なので、モスクワ大公国の出自がモンゴルのハン国にあることを思えば、シャーマニズム的な宗教であることが想像でき、そうなると、この曲の一部に日本のお囃子的なフレーズ(ドラティの録音)が聞こえるのも、同じくアジア的なシャーマニズム伝統の共有のように思えたりもした。
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