自分用の携帯Digital Audio Player (DAP)を購入
昨年、長男がもらった日立リビングシステムズの携帯DAP HMP-X904のことを記事にしたことがあった。自分の今のオーディオ環境からして、その音は結構気に入った。
比較的録音の新しいアシュケナージの「四季」に収録の「瞑想」Op.72-5のフォルテでも音割れはなく微妙な残響やペダルでのピアノの響きも聞き取れる。結構相性がいいかも知れない。
その後、家電量販店の店頭展示の iPod や Walkman を触ったりしながら、買えない値段ではないが、1万円以上出すのはちょっと高いなと思いつつ過ごしてきた。
コンテンツ商品であるCDや書籍はほしければすぐ買うのに、耐久消費財でもある家電となると、同じ機能でも値幅が広すぎるため、購買意欲がそがれるところがある。高品質品はほしいが、上を見ればきりがないし、一点豪華主義もいやだし、そうかといって安かろう悪かろうにひっかかるのも癪に障るしというふうに、値段と品質の妥協点を見つけるのに時間がかかるし、踏ん切りには現在使っている機器の故障などのきっかけが必要なようだと、自己分析。
さて、最近、家電量販店内を回っていたら、上記X904の後継機種の日立グループの デジタルオーディオプレーヤー HMP-V204 (4GB) が、最近まで5,000円弱の値段が高いと思っていたものが、なんと3割以上の値引きの3,500円弱になっていたのを見かけ、えいやとばかり購入に踏み切った。今回の踏ん切りは、この値引きがきっかけだった。
操作性については後で書きたいが、まずは音質。
早速、192kbpsのレートのmp3 (リッピングソフトとしえはあまり評判がよくない iTunes でリッピングしたもの) をこのプレーヤーに入れて聞いてみた。DPMで購入したままあまり聴かないできた、ギレリスのベートーヴェンの28、29番ソナタ、ケンプの8、14、15、24番ソナタ、R.ゼルキンの30、31、31番ソナタで聴いてみたところ、普段聴いている携帯CDプレーヤーに比べて、透明感と空気感が感じられ、ピアノの立ち上がりの音やピアノの音が減衰していく様が、CDプレーヤー経由よりも聴き取れる感じで、このDAPもなかなかいいかも知れないと思った。ただ、音が磨かれて聞こえるようだ。
また、これまでその独特に聞こえた音色に対して違和感があって、このブログでも文句を言ってきたアシュケナージのDecca録音のショパンのエチュードを入れて聞いてみたところこれまで滲んだように聞こえたピアノの高音がやけに綺麗に聞こえる。アシュケナージの多彩な音も聞き分けられるような気がする。プレリュードでは、ペダルを踏んだピアノの弦が共鳴して鳴っている様も聴きとれるほどで驚いた。音の多彩さ、渋い音や甘い音も聞こえる。また、指捌きのぎごちなさも減ったように聞こえた。
そうかといえば、これまで(特にLPではすばらしい音がしたが、1990年代購入の日本盤CDでは不満があったということは棚上げして)好みの音だと思っていたポリーニのピアノ(同じくショパンのエチュード)が、少々やせて刺激的に聞こえ、透明感のある高音ではなく、少々冴えない音で聞こえるような例もあった。
そうならばと、以前から冴えない録音だと感じて不満のあった、アバド/LSOのモーツァルトの交響曲40、41番を聴いてみたところ、第1ヴァイオリンがあまり冴えないのは以前の印象通りだが、内声部での楽器の動きや楽器間の受け渡しの様子がしっかり聴きとれたし、小澤/BSOのフォーレの管弦楽曲集も、弦楽器のざらつきの不満が以前ほど感じられず、結構いい感じだった。
mp3で、廉価なDAPとステレオイアフォンではあるが、リスニング環境が変わると以前から親しんできた他の録音も聴きなおしてみたくなる。今更ながら、オーディオは、録音の印象の部分で相当影響がある。
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