« 光速よりも速い素粒子の再実験で、また光速超え? | トップページ | 『舟を編む』と『まほろ駅前多田便利軒』(三浦しをん) »

2011年11月20日 (日)

吉田修一『平成猿蟹合戦図』

話題になった同じ作家の『悪人』は読んでいないが、今回も妻が図書館から借りてきたのを借りて読んだ。

登場人物が多く、場面転換の多い作品で、一応「神の視点」から叙述されているが、少々読みにくい書き方だった。映画化を前提としているのだろうか?

タイトルがおとぎ話からのインスパイアだと告げている通り、現代の政治的な御伽噺だった。

最後まで、結末が読めず、そういう点では、サスペンス的な読ませる力はあった。

週刊誌連載だったようで、こういう書き方がそれに対応した現代作家の手法なのだろうが、一度読むと「ネタバレ」となってしまい、二度三度読みたいという興味を失わせる傾向があるようだ。

方言によるモノローグ(文字のフォントを変えてある)は、面白い試みだと思った。

追記:そういえば、世界的なチェリスト(実在ではない)が登場するのだった。

« 光速よりも速い素粒子の再実験で、また光速超え? | トップページ | 『舟を編む』と『まほろ駅前多田便利軒』(三浦しをん) »

文学」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 吉田修一『平成猿蟹合戦図』:

« 光速よりも速い素粒子の再実験で、また光速超え? | トップページ | 『舟を編む』と『まほろ駅前多田便利軒』(三浦しをん) »

2024年3月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31