デュトア/N響の千人の交響曲(NHK特選オーケストラライブ2/5)
毎週日曜日朝のNHKBSプレミアム放送で放映されている特選オーケストラライブは、主にN響の定期演奏会を曲目の省略なしに丸ごと演奏する番組なのだが、昨日の日曜日には、昨年12月にNHKホールで行われたデュトア(デュトワ)指揮によるマーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」が放送された。
生演奏は、聴いたことがなく、映像で全曲鑑賞するのも初めてだったが、超巨大な編成のこの曲を演奏するには、やはり巨大なNHKホールは大変似つかわしかったように感じた。
今回のステージには、オーケストラ、独唱者、合唱団を合わせて約700人(?)の人々が結集したというが、その姿はまさに壮観だった。そして、巨大過ぎると言われるNHKホールゆえに、この700人(?)から発される巨大な音響が飽和状態にならなかったようで、各パートが相当クリアに分離して聞こえ、これまでオーディオでは不満のあったこの曲をじっくりと楽しむことができた。
ショルティとシカゴ響のウィーンのゾフィエンザールでの録音や、インバルとフランクフルト響、テンシュテットとロンドンフィルなどを聞いてきたが、どれも録音に難(というか自分との相性の悪さ)があり、この大曲を十分楽しめなかったのだが、このデュトアのライブ演奏はよかった。
マッスの迫力が凄い第一部は、残響があまりない(音響がデッドな)NHKホールならではの濁りやひずみのない合唱団のクリアな歌声を楽しめるのは、とてもよい。オルガンも宝の持ち腐れにならずに済んで、いい音を聴かせてくれた。
デュトアも相当お歳をめしているはずだが、髪の毛を染めたのか、若々しい雰囲気で、この大曲を弛緩することなく、まとめあげていて見事だった。合唱の充実ぶりもよかったが、外国人、日本人をとりまぜての独唱者陣も粒が揃っていた。
参考:NHK交響楽団オフィシャルサイトより公演パンフレット(PDF)
http://www.nhkso.or.jp/archive/pdf/backnumber/pamph11Dec.pdf
参加人数の目算:490人ほど?
http://lionbass2.blog.so-net.ne.jp/2011-12-05
合唱団として参加された方のブログでは、491人(但し、ネット情報とのこと)。成人の合唱団は、240人。
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