以前音質的に不満だった音源を聴きなおしてみて(5) アンサンブル、声楽編
◎アンサンブル:アルバン・ベルク四重奏団(EMI)
シューベルト 弦楽四重奏曲「ロザムンデ」「死と乙女」 ダイナミックな迫力のある名演奏だとは思うが、残響の多い録音会場や近接したマイクセッティング、録音レベルの高さのせいだろうか、楽器像が巨大過ぎ、弦楽合奏のように聞こえるのが気になっていた。DAPに取り込んで印象が変わるかと思ったが、そうでもなかった。ボリュームを絞れば、求心的な四重奏らしくはなるのだが、迫力が減退する。
◎合唱:ロジェ・ワーグナー合唱団 (EMI)
「黒人霊歌集」 以前持っていて、知人に貸してそのままになったCDでは、録音の飽和やレベル設定のミスによるようなビリつきはまったく気にならなかったのだが、今回購入した同じ(?)CDではそのビリつきがひどく感じられた。DAPに取り込んでもビリつきは残っていて少々聴くのがつらい。
◎リート:F=ディースカウ、ブレンデルによるシューベルト「冬の旅」(Philips)
今から20年以上前、初出のCDを買い、期待して聴いてみたのだが、どこか不満が残る歌唱、ピアノ演奏だったもの。DAPで聴く方が、両者の細やかな表現の綾を味わうことができる。特にディースカウのドイツ語発音がくっきりと聞こえ、ドイツ語のリスニング力が向上したように思うほど。ブレンデルのピアノは、左手の雄弁さに気付く。ただ、全体的にどこか空虚さが感じられるのは変わらないが、それはこの作品そのものが持つ味わいなのかも知れない。
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