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2012年6月 6日 (水)

クレンペラー/POの モーツァルト 交響曲第35番、36番

当地は台風の余波の雨空で、金星の太陽面通過は観測できなかった。先日の金環日食のために買った太陽メガネをカバンに入れて、昼休みにでも観察しようともくろんでいたのだが。(西日本では相当広い範囲で観測できたようだし、この天体現象は、先の金環日食とは違い、世界中で観測できるのだという。)

その代わりと言ってはなんだが、国立天文台とJAXAが、太陽観測衛星の「ひので」から見た金星の太陽面通過 の模様をネット公開しているので、下記のガイドラインに拠って 『国立天文台/JAXA 提供』の写真をこのページにも掲示させてもうらことにした。

観測開始直後 7時26分53秒(日本時間)

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さて、先日購入した EMI Signatures Collection のクレンペラー指揮フィルハーモニア管弦楽団のMozart The last six symphonies 3枚組の内の1枚。

第35番ハフナーは、クレンペラーの演奏スタイルのイメージに合いそうだと予想していた。

第1楽章: もっと冴え冴えとした壮麗な感じがほしいイメージがある分、少しテンポが遅く感じた。折り目正しく、形式感が打ち出されている。第2楽章:この曲がもともとザルツブルク時代に作曲されたセレナードであったことを思い出させるような質朴な雰囲気の演奏だ。メヌエット:安定したテンポで折り目正しい。フィナーレ:ブッファの序曲的な音楽ではあるものの、リンツのそれに比べたら少々テンポが重いように感じた。また、この曲は、トランペットとティンパニのセットが活躍するはずなのだが、他の楽器グループに比べて少々音量を絞り過ぎているように感じる。これはこの一連の録音の特徴ではあるのだが、この第35番に関しては物足りなさを覚えた。このあたり、パイヤールの録音はしっかりとティンパニのリズムが効果的に入っているし、ヴァルター/コロンビア響も恰幅よくやっている。

第36番リンツは早書き伝説で知られる曲で、LP時代のヴァルター指揮のコロンビアム響のステレオ盤(再発の廉価盤)で馴染み、思い出の中ではいまだにそれが一番しっくりすることもあり、カラヤン/ベルリンフィルのDGG盤はレガート過ぎ、クーベリック/バイエルン放送響の録音も自分の好み的にはもう一つだった。先のパイヤール盤は全体的に平均点は高く、このリンツも気に入った部類だった。

今回のクレンペラーによる録音は現在の自分の好みにフィットするものだった。ピリオドアプローチの洗礼を経た耳にも冴えて聞こえる。以前クレンペラーというと、誰だったかが古色蒼然などと評していたのを覚えているが、逆にいま聞きなおしてみれば、いまだに古びない演奏ではなかろうか。第1楽章のハ長調の堂々とした序奏と軽快に歌う主部の対比。第2楽章は、重苦しくない3拍子の歩み。第3楽章メヌエットは少々無骨だが、第4楽章はオペラの序曲のように爽快に駆け抜けていく。ところどころにあらわれる対位法的なパッセージでは冴えた木管と右から聞こえる第2ヴァイオリンが効果的だ。

余白の、「後宮(ハーレム)からの誘拐(連れ出し)」序曲も、ジングシュピールの魅力が伝わってくる。

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