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2012年6月17日 (日)

スティーグ・ラーソン『ミレニアム2 火と戯れる女』(ハヤカワ・ミステリ文庫)

先日読んだ『ミレニアム1』の続編。平積みされていた文庫(上下二冊)を購入して読んだ。シリーズものとして、1を読んでいることが前提になる。

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1も面白かったが、2は1で提示された多くの謎が意外な形で明らかにされ、その展開の先を次へ次へと知りたくなる。

スウェーデンというと、北欧の高福祉国家であり、ノーベルを生み、ノーベル賞を主催する文化国家であり、クルマのボルボ、サーブ、家具のイケア、電子機器のエリクソン(携帯電話部門は、ソニーと合弁してソニー・エリクソンとなった)などのブランドで知られ、また、スキーのインゲマルク・ステンマルク、テニスのビョルン・ボルグ、ステファン・エドベリ等のかつてのスーパースターや、映画のベルイマン監督、スウェーデン生まれの美人女優のイングリット・バーグマン(ベルイマン)なども思い浮かび、豊かで落ち着いたイメージの国だが、私たちが若い頃は男女関係が非常に自由な国という話も飛び交っていたり、この本でも触れられるパルメ首相の暗殺事件などもあり、単純に高福祉で豊かな国のイメージではくくれないところがあるようだ。

この小説で描かれている旧共産圏から(旧)自由主義圏への若い女性の人身売買は、今年になって連載が再開されたコミック『マスターキートン』でも取り上げられいたのを読んで、こんな現実がソ連崩壊、ベルリンの壁崩壊後に起きていて、現在も続いているのかと驚愕したが、スウェーデンというロシア、バルト三国とバルト海を隔てて隣り合っている国の闇には驚かされた。

現在、ミレニアム3を読んでいるが、読みやすさから言ったら、1を読んでからのこの2かも知れない。

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