小川洋子『博士の愛した数式』、『猫を抱いて象と泳ぐ』
これも2010年7月に読んだ本。当時は、とにかくよく本を読んだが、読む方が忙しくブログあまり記事にしなかったのだった。
『博士の…』は、本屋大賞の第1号か何かで、『妊娠カレンダー』の芥川賞作家の小川洋子の一風変わった作品として大いに読まれ、文庫化され、映画化された作品だったが、ブームが完全に過ぎてから古書店で購入して読んでみた。短期記憶というものの不可思議さをテーマにしたものと思える。このテーマは、その後若年性アルツハイマー症などの病気をテーマとした映画、小説などでも描かれた。数学者という専門家を主人公にした小説らしい小説であり、読後感も悪くなかった。
『猫を…』は、不思議な長編ファンタジーとして読んだ。こちらは、天才チェスプレーヤーが主人公だったが、練達の文章であり、奇妙な設定ながら読ませる力があった。
« 恩田陸 「夜のピクニック」「ユージニア」「六番目の小夜子」「図書室の海」「ブラザー・サン シスター・ムーン」 | トップページ | 富士山もりの蕎麦 »
「文学」カテゴリの記事
- 小林秀雄「モオツァルト」(2020.08.02)
- ジョージ・R・R・マーティン「氷と炎の歌」シリーズ(2015.09.25)
- 天の梯(そらのかけはし) みをつくし料理帖⑩(2014.08.11)
- 明日公開のジブリ映画「思い出のマーニー」の原作(新訳版)(2014.07.18)
« 恩田陸 「夜のピクニック」「ユージニア」「六番目の小夜子」「図書室の海」「ブラザー・サン シスター・ムーン」 | トップページ | 富士山もりの蕎麦 »
コメント