エイドリアン・ボウルトのドイツ音楽録音集 From Bach to Wagner
昨年11月、最寄の中古品店で、ブラームスの「セレナード第1、2番」のCDを購入した。指揮者は、サー・エイドリアン・ボウルト(一般的にはボールト)。ネットで検索してみたら、2006年に、リンクさせてもらっているBlogoutさんが取り上げられたCD の記事が見つかり、その記事に私がコメントさせてもらっていたのだった。
この2曲のセレナードは、中高生の頃にアバドの指揮のものをラジオで聴いたことがあったはずだが、あまり印象に残らない曲だった。
今回、改めて聴いてみたら、何ともしみじみとしたいい曲ではないか。
同時に収録されているアルト・ラプソディー、悲劇的序曲、大学祝典序曲、ハイドンの主題による変奏曲も、ボウルトの指揮する演奏がブラームスにしては何とも風通しのよい音楽で気に入った。
ボウルトは、ホルストの「惑星」の初演で知られる指揮者だが、上記のBlogoutさんの記事へのコメントでも自分で書いたように、ドイツに留学してニキシュなどの薫陶を受けたこともあり、特にブラームスの音楽の指揮は格別のものとされていたということを読んだことがあった。
このセレナーデ2曲を聴いてみて、ボウルトのブラームスが俄然聴いてみたくなり、調べたら表題のボックス ( Sir Adrian Boult From Bach to Wagner) が発売されているのを見つけた。HMVに注文したところ、お取り寄せになってしまいなかなか配達されないので、amazonを見たらさらに廉価で在庫ありというので、HMVがキャンセル可能だったのでキャンセルして amazonに注文したところすぐ発送され、12月中旬に届いた。
期待にたがわず、これはなかなか素晴らしい。
1972年録音のロンドン・フィルとのバッハのブランデンブルク協奏曲。あのデイヴィッド・マンロウがリコーダーで、2番と4番に加わっているのだが、すでに当時としても時代錯誤的とも言いうる滑らかな演奏を聴くことができる。これがまた私には実にしっくりくる演奏だ。カラヤンほど現代オーケストラの美感を前面に押し出すのではなく、当時主流のカール・リヒターの禁欲的な演奏とも異なる、愉悦感と品格を兼ね備えた演奏。社交的な音楽として協奏曲を捉えた演奏とも言えるだろう。その点、昨今のピリオドアプローチに通じるものがあるのだが、攻撃性は無く、温かさと品格が感じられるのが、なかなかのものだ。(以下随時書き足す予定です。)
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ブラームスのセレナードは、いい曲ですね。エードリアン・ボールト(ボウルト)は、これまでほとんどなじみのない指揮者でしたが、ヘンデルの「メサイア」で初体験しました。ほっとする温かさを持った音楽になっていました。ステレオ初期の録音がパブリック・ドメインになると、こういう発見があり、楽しみです。
投稿: narkejp | 2013年1月20日 (日) 11:23
narkejpさん、コメントありがとうございます。
若い頃、ブラームスのセレナードのよさが分からなかったのですが、年の功でしょうか? ブラームスのオーケストラ作品としては初期のものですが、いい曲だと思います。
ボウルトは、派手ではないですが、いい音楽を聞かせてくれます。このCDボックス所収の録音は、彼の晩年の1970年代の録音が結構多いので、パブリックドメイン入りは先になりそうですが、メサイアなどは興味がありますので、聞かせてもらおうかと思っています。
投稿: 望 岳人(Mochi Takehito) | 2013年1月21日 (月) 21:49