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2023年12月の2件の記事

2023年12月 7日 (木)

高校時代に山田一雄さんの指揮のコンサートを聴いたことを思い出した

もともとコンサートゴーアーではないが、それでも音楽好きとして機会があればコンサートで生の音楽を聴いてきて、このブログにも記事を時折アップしてきた。(家族でNHKホールでのパーヴォ・ヤルヴィによるブルックナーの3番のコンサートに行ったのはまだ書いていないけれど。)

しかし2020年からの新型コロナウィルスの流行を慮ってこの2023年までコンサートからは足が遠ざけており、もっぱらテレビ放送の視聴と、買いためたCDをPCのiTunesに入れたコレクションをヘッドフォンで聴く毎日。この11月のヨーロッパのチェコフィル、コンセルトヘボウ、ウィーンフィル、ベルリンフィルなどの超一流オーケストラの来日公演ラッシュは、いったいどうしたことかと飽きれ半分で傍目で眺めていたほど。

そんな折、ふと昔のことを思い出した。ほぼ半世紀近く前の話になる。幾星霜を経たことか。

田舎町の高校(日本人宇宙飛行士としてISSで活躍している油井 亀美也氏や大ヒットアニメーション『君の名は。』などの監督の新海誠氏などが卒業生として最近割と知られるようになった高校)に通っていた頃にはコンサートは縁遠い世界の話だったが、たしか夏休みの直前だったか、芸術科目の選択授業(音楽、美術、書道があった)で取っていた音楽の授業の際に、恐らく高校に配布されてきた無料コンサートチケットが余ったか何かしてコンサートに行きたい希望者の募集があり、それに応募したところ当選し、真夏の暑い日に同じ中学校出身の級友と一緒に近隣の少し大きな町に出かけた。

指揮者:山田一雄、ピアノ:弘中孝、オーケストラ:読売日本交響楽団 で 曲目はショパンのピアノ協奏曲第1番と、ドヴォルザークの「新世界より」、アンコールが「ラデツキー行進曲」だったのは、今でも覚えている。

さて、これは高校何年生のことだっただろうかと、「山田一雄 弘中孝  読売日本交響楽団」でネット検索を掛けてみたところ、それに近い情報Webページ「山田一雄の世界」がヒットした。

以下の記録に、1977年7月28日に金沢市で開催されたコンサートがあるが、これが記憶している指揮者・独奏者・オーケストラや、曲目の一部が一致しているので、おそらく私が聴くことができたコンサートはこのコンサートツアーの一環で開催されたもののようだ。ただ、金沢の会では当時NHKのFMなどでよく名前を耳にし、実家の父の蔵書の名曲解説辞典やレコード芸術などでも執筆されていた音楽評論家の門馬直美氏の名前が解説者として掲載されているが、私が聴いた会に登壇されたかどうかは思い出せなかったり、1曲目のエグモント序曲も当時は多分耳なじんだ曲でもなかったためかあまり印象に残っておらず記憶にない。(コリオラン序曲にはなじんでいたのだが。)

Photo_20231207163201

中学校で自覚的にクラシック音楽に目覚め、高校生になってFM放送で流れるクラシック音楽を何でもかんでも吸収していた頃で、このコンサートが初めての本格的なオーケストラコンサートだったはずだが、音楽的感銘よりも、行く途中で電車でおしゃべりがはずんだか降車駅でうっかり乗り過ごし、ギリギリ間に合ったハプニングがあったことや、ラデツキー行進曲で隣の席のおじさんが手拍子を始めたのに驚いたり、乗り過ごした駅で見た夏空がきれいだったなどの周辺的な記憶が浮かんでくる。あの時一緒に行った級友とは音信不通だが今はどうしていることだろうか?

(高校の全校芸術鑑賞の催しで体育館/講堂で、新星日本交響楽団の音楽教室[1978年5~6月 各地の音楽鑑賞教室に出演とあるのが多分それ]で「運命」を聴いたことも、思い出したし、高校からの帰路に近隣の古い公会堂でどこの大学か忘れたが音楽大学の学生オケの公演で「メンコン」を聴いたことも思い出した。ついでに、全校芸術鑑賞ではチェーホフの多分「かもめ」を観劇した。)

エグモントも、ショパンも、新世界も、ラデツキー(上記でヨハン・シュトラウスIIとなっているのは、Iの誤りですね)も、その後何度聴いたことか分からないほど耳なじみになったが、当時日本の第一線級の演奏家による生演奏で触れることができたのは望外の幸せだった。夏休み明けに音楽の先生(芸大出身で芸大ではトロンボーン専攻だったが、身体をこわしてオーケストラ入団を諦め、郷里の県で音楽の教師になった人だった)から特にレポート提出を命じられるようなことはなかったが、これは古き良き時代のアバウトさと言ってもいいのだろう。今から思えば、高校時代の音楽生活では一番大きな音楽的イベントだった。

2023年12月 5日 (火)

Johann Sebastian Bach, Helmuth Rilling : Complete Bach Set 2010 - Special Edition (172 CDs & CDR)

久しぶりのブログ投稿。このところ、Twitter (現行X)への書き込みがほとんどで、ブログ投稿の習慣がまったくなくなってしまった。

しかし、まとまった記録としてはブログは有用であるので、トピックは記しておこうと思って書く次第。

さて、2023年もはや師走を迎え、今日は5日でW. A. モーツァルトの命日である。

今年は3月に、長年の憧れだったバッハのCD全集を購入した。X(旧Twitter)の購入時のツイート

それが、Johann Sebastian Bach, Helmuth Rilling : Complete Bach Set 2010 - Special Edition (172 CDs & CDR)

J.S.バッハは1685年生まれで1750年没のため、没後250年の2000年には数種類の全集が発売されていたが、いずれも相当覚悟が必要な価格だった。ハイドンにおける交響曲、モーツァルトにおけるピアノ協奏曲、ベートーヴェンにおけるピアノソナタと弦楽四重奏曲のように生涯を通じて作品を作曲し続けた作品群の位置に相当するのが、バッハの場合、それが教会カンタータであることは以前から知っていたものの、なかなか手が出なかった。

候補としてはいくつかあった。

テルデック中心の古楽器演奏によるもの

 アーノンクール、レオンハルト、コープマンをはじめ、古楽演奏の巨匠たちによる名演揃いです。イル・ジャルディーノ・アルモニコ、プレガルディエン、シュタイアー、ピアンカ、バルキなど第一線の演奏家も多く起用されています。

西暦2000年に発売された「BACH2000」の全集に向けて約400曲の新録音がなされ、世界初録音の曲も数多く含まれます。中でも、コープマンによる「オルガン作品全集」、ベルリン放送合唱団による「キルンベルガー・コラール集」[合唱版](全186曲)は特に注目されました。収録音源の大半はテルデックによる制作であり、ワーナー・グループに属されたフランスのエラートだけでなく、デッカ、アルヒーフなどのライセンス音源も一部含まれています。

Brilliant による全集

古楽器中心のようだが、比較的知名度の低い演奏家による録音が多い。

生誕333周年記念BOX『バッハ 333~J.S.バッハ新大全集』(222CD+1DVD) 

Deutsche Grammophon による ガーディナー、鈴木雅明らの古楽器による録音が多い。高価。ガーディナーのクリスマス・オラトリオや、小学館のバッハ全集はアルヒーフレーベルとの共同制作であり、器楽曲集を聴いたことがあった。

これらの候補もあったが、入手しやすさや価格も考慮しながら、ヘルムート・リリングが全体を監修したモダン楽器による全集を敢えて選んだ。リリング監修のヘンスラーレーベルによる全集は、モダンピッチでモダン楽器を使用したものが多く、また鍵盤楽器ではピアノを使ったものが多く含まれている。

中では、コリオロフ(Koroliov)によるモダンピアノでのゴルトベルク変奏曲には心底感銘を受けた。コリオロフをきっかけとしたゴルトベルク変奏曲の聴き比べは楽しかった。

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2022年4月 の当ブログ記事にあるように、昨年はSP復刻のモーツァルト録音集を購入。

2022年7月には、再発売されたジョージ・セル ザ・コンプリート・アルバム・コレクション 106枚組を購入し、さらに邦訳が発売された 書籍 「ジョージ・セル -音楽の生涯-」マイケル・チャーリー著 、 伊藤氏貴訳 もネットで取り寄せた。

2022年12月には、 『ニーベルグの指環』全曲 ゲオルグ・ショルティ&ウィーン・フィル(16CD+CD-ROM)を購入した。

2020年のコロナ禍以降、コンサートには足を運んでいない反動もあり、また嘱託従業員として時間の余裕ができたこともあり、ついついボックス買いが多くなっている。

 

 

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