カテゴリー「テクノロジー」の110件の記事

2013年10月 4日 (金)

“青空文庫を縦書きで読む” 「青空+BinB」が公開 というニュース

青空文庫を縦書きで読めるリーダーは、これまでも利用可能で、以前使わせてもらっていたことがあったが、とうとうブラウザー上でも読めるようになったということだ。

青空+BinB http://binb.jp/aozora/

このサイトでそのまま読める。

ちなみに、アクセスランキングは以下の通りとのことだ。

青空文庫XHTML版 アクセスランキング(2013.08.01-2013.08.31)

1 こころ 夏目 漱石
2 風立ちぬ 堀 辰雄
3 走れメロス 太宰 治
4 〔雨ニモマケズ〕 宮沢 賢治
5 舞姫 森 鴎外
6 吾輩は猫である 夏目 漱石
7 蜘蛛の糸 芥川 竜之介
8 人間失格 太宰 治
9 銀河鉄道の夜 宮沢 賢治
10 ドグラ・マグラ 夢野 久作

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紹介記事は以下の通り。

http://current.ndl.go.jp/node/24498

株式会社ボイジャーが、青空文庫に登録されている書籍を検索し、ブラウザ上で縦書きで読むことができるサイトを2013年9月30日に公開しました。

このサイトは電子書籍読書システム“BinB”を導入しており、文字サイズの変更など、ブラウザ上でアプリ同様の動作を利用できます。

青空文庫のXHTML版のアクセスランキングも表示されており、リンクから直接作品を閲覧することができます。著者名から収録作品の一覧も確認できます。登録作品数は著作権が存続するものを除いた11,000タイトル以上とのことです。

青空+BinB
http://binb.jp/aozora/

BinB
http://binb-store.com/

【おしらせ|青空+BinB】
https://www.facebook.com/photo.php?fbid=532242666854154&set=a.274835249261565.66143.137041543040937&type=1

参考:
株式会社ボイジャー、HTML5ベースの電子書籍読書システム“BinB”を公開
http://current.ndl.go.jp/node/19695

2013年10月 3日 (木)

堀越二郎著「零戦 その誕生と栄光の記録」(角川文庫)

半藤一利氏とのテレビの対談を見たが、そこで宮崎駿氏は「堀越二郎の『零戦』は本音を隠した本だ」と評していたように記憶している。どこを指してそのように言っているのかと思いつつ、この文庫を購入して読んだ。 

宮崎氏の映画「風立ちぬ」の台本では、主人公堀越二郎のエンジニアとしての描写やセリフは、この本の前半の記述を相当参考にしているように思った。それほど、この本を読みながら、映画を見て以来記憶の奥にしまい込まれたものが、不思議と蘇ってくるほどだった。

映画の「美しい飛行機」とは意味合いは違うかも知れないが、「美しい」というキーワードも零戦の初飛行の時に堀越氏の述懐として登場した。(なお、細かい部分だが吉村昭の「零式戦闘機」で描かれた部分と相当重複するのだが、この回顧録では、堀越氏は「肋膜炎」といった記述はしていなかった。吉村氏の独自調査なのだろう。)

いわゆるイデオロギー的な見方(好戦、反戦、右左のような結論ありきの見方)ではなく読む分には、堀越二郎技師の回顧録的なこの「零戦」は、資料的な価値の高いものではなかろうか?

人殺しの道具としての兵器を作ったということで、後世の我々は結果論的に安易に神の視点さながらで非難する向きもあるようだが、それならば当時の敵側である連合国側のエンジニア、軍事産業についても同様に非難すべきであるし、さらに踏み込んで米国では英雄として祭り上げられているが、東京大空襲という「人類に対する犯罪」を犯したカーチス・ルメイのような軍人は同様に非難されるべきだ。もっと徹底的にすれば、現在の多くの国の軍事技術者、軍事産業従事者、銃器産業の従事者も同様だろう。優れた戦闘機である零戦を開発・設計したことのみで、堀越氏をはじめとする軍事エンジニアが非難を浴びるのは不当ではあるまいか。(科学者やエンジニアの倫理にも関わる難しい問題ではあるが。)

また、現代人が堀越氏を非難するのなら、日露戦争の海戦の重要な勝因を作った下瀬火薬の発明者下瀬技師も当然非難すべきことになる。一応、自分は好戦主義者ではないことは断るまでもないのだが、日露戦争に日本が負けた方がよかったとはとても考えられないのも確かだ。朝鮮半島の権益をめぐっての対立であり、朝鮮半島には多大な迷惑をかけたことは事実ではあるが、他の方法でロシアの横暴な南進政策をどのようにして止めることができたのかとも思う。

この本は、敗戦後、相当経った1970年に書かれたものではあるが、好戦派でも反戦派でもなく、エンジニアとして事実を冷静に書き残したという意味で、ニュートラルな感触を得た。

宮崎駿氏は、映画公開後、「ゼロ戦神話」の復活のような復古的な風潮を嫌っているという談話を出したようだ。自分の映画をきっかけにしたり、ちょうど同じ時期に小説『永遠の0』が映画化されたりで、ゼロ戦への関心がこのように高まることは、初めから分かっていたことだろうに、もしそれをだまらせたければ、ゼロ戦技術者を主人公にした映画を作ったのは、ひどい矛盾と言えるだろう。宮崎氏が騒げば余計混乱が深まるように思える。

そういう意味でも、娯楽・芸術作品が、歴史や政治にコミットするのは、両刃の剣なのかも知れない。

2013年9月27日 (金)

リチウムイオン電池 

一回使った後、普通に充電したところ、モニターランプが「点滅」して再充電ができなくなったデジタルカメラ用のリチウムイオン電池。並行輸入品で少々素性が怪しいものなので、仕方がないかと思いつつ、まだ劣化しているはずがないので、どうにかならないかと、調べてみた。

すると、再充電可能にする方法があった。

甦れ!リチウムイオン充電地 というブログ記事。

http://k3001v-max.blog.enjoy.jp/blog/2012/04/post-0b69.html

オリンパスのLI-42B (我が家のはこれとは違う並行輸入品。純正品だと非常に高価。)というリチウムイオン電池なのだが、上記記事を参考に、試行錯誤してみたところ、点滅が収まり、点灯状態になった。そのまま充電したところ、発熱も膨張もせずに、数時間でフル充電でき、カメラにセットしても正常に動いてくれ、今のところ問題はない。

プラスとマイナス端子のほかについている第三の端子、T端子(Thermistor端子)のロックがかかっているのを外すというアラワザだ。

しかし、B787の電池事故のように、リチウムイオン電池はまだまだ安定性が低いようなので、安全面からは決して推奨できない。あくまでも自己責任だ。電池が膨張したり、発熱したりする危険性がある。

2013年9月 8日 (日)

foobar2000によるPCでの音楽鑑賞

CDの取り込み、整理、リスニングは、長らくiTunesを使用してきた。これまでに外付けの250GBのHDDに取り込んだmp3は、61日18時間56分40秒(1482時間56分40秒)になる。
実家に置きっぱなしの小学館(フィリップス)のモーツァルト全集のCDを取り込めていないので、まだまだ未取り込みの音盤は多いのだが、それでも24時間演奏しっ放しでも、2か月以上の膨大な音楽データが収録されてしまったことになる。ただ最近は、新譜やBOXセットを買いたいという気持ちも段々薄れてきたし、こうやって整理することも結構億劫になってきた。それでも、長男がクラシック音楽ファンなので、mp3プレーヤーに好きな曲を素早く転送してやることはできている。(下記はiTunesの様子。いわゆるアルバムアートワークのスキャンも最近は怠り気味)

Itunestop

ところで、以前、flacに興味を持ったときに、ダウンロードしたままになっていた foobar2000をたまたま何気なしに使ってみた。聴き慣れた音楽を聴いてみると、意外に良いので、少し見栄え(ビュー)をカスタマイズして、上記iTunes用のHDDのフォルダを読み込ませたのが下記の画像。

Foobar2000top

小口径のステレオイアフォンで聴いている分には、iTunesでも問題ないのだが、同じ音源をfoobar2000の方で聴く方が、音質が伸びやかで明るく、情報量が多いような差があるように感じられる。

特に、ピアノ音楽では、ペダルを踏んだときには、弦が共振して音色が変わり、また、次第に減衰していくといった様が、iTunesよりもしっかり聞き取れるような気がする。

これまで読み込ませてきた音楽データをじっくりと聴きなおしてみるのが楽しみになってきた。

今回は、これ。

ギレリスのボックスセットを買って以来、きちんと聞きとおしていなかった。

Beethoven: Piano Concerto No. 3 in C minor, Op.37
- 1. Allegro con brio
- 2. Largo
- 3. Rondo: Allegro - Presto
Emil Gilels(piano); Andre Cluytens: Orchestre de la Societe des Concerts Conservatoire
1954, monaural

2013年1月12日 (土)

日本航空ボーイング787のボストンでの相次ぐトラブルの不思議

2013年1月になって、アメリカのボストンから不思議な連鎖現象のようなニュースが伝わってきた。ボーイング社の最新鋭機 B787型機が、相次いでトラブルに見舞われているのだ。

一件目は、床下の電池から発火したというもの。これはGSユアサ電池のリチウムイオンバッテリーらしい。

もう一件は、燃料ポンプのバルブの不具合による燃料漏れ。

いずれも日本航空が所有する個別の機体で、ボストン空港で発生したものだったが、乗客・乗員には幸いにも被害が無かった模様。

いずれも飛行中に発生していたら大惨事につながった恐れがある。

最新鋭機に何があったのか? 充電バッテリーは、まだまだ発展途上の技術であり、過熱や発火の恐れがあるのだが、比較的安定していると思われるバルブについては、整備不良などや、ボーイングでの部品受け入れチェックなども含めて広範な原因追究が望まれる。(追記:参考記事1, 参考記事2) 

追記:
この記事をアップした後で、Yahooニュースでこの記事に気が付いた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130112-00000014-reut-bus_all

ボーイング787型機、米当局が包括調査へ

ロイター 1月12日(土)4時20分配信

ボーイング787型機、米当局が包括調査へ
拡大写真
1月11日、米当局は、ボーイングの新鋭旅客機「787」 (ドリームライナー)で技術的なトラブルが相次いでいることに懸念を表明し、包括的な調査に乗り出す方針を明らかにした。写真は同型機。ワシントン州で 2007年7月撮影(2013年 ロイター/Robert Sorbo)

[ワシントン/ニューヨーク 11日 ロイター] 米当局は11日、ボーイング<BA.N>の新鋭旅客機「787」(ドリームライナー)で技術的なトラブルが相次いでいることに懸念を表明し、包括的な調査に乗り出す方針を明らかにした。

同機の飛行は安全だと強調した上で、バッテリー発火など一連のトラブルの根本的原因を特定するため、徹底した調査が必要だとした。


ラフード運輸長官は記者会見で「ボーイング787型機に関する最近の出来事をめぐり懸念の声がある」と述べ、包括調査を行う考えを示した。


米連邦航空局(FAA)は調査について、電気系統に重点を置き、設計や製造・組立工程について調べると説明した。


FAAのウエルタ長官は、787型機に対する一般市民の信頼を守りたいと表明。ラフード運輸長官は、自身が787型機で飛ぶこともためらわない考えを示した。


会見に同席したボーイング民間航空機部門のレイ・コナー最高経営責任者(CEO)は、787型機の信頼性を最大限に高めることにコミットしていると強調し、「787については全幅の信頼を置いており、顧客の信頼も得ている」と述べた。


また、787型機の安全性をめぐる諸問題は生産の外注や急速な生産拡大が原因ではないとの見方を示した。


787型機をめぐっては、米ボストン・ローガン国際空港で7日朝方、駐機していた日本航空<9201.T>の同型機でバッテリー火災が発生し、装置格納部が大きく損傷した問題について、米国家運輸安全委員会(NTSB)が別途調査を行っている。


11日には全日本空輸(ANA)<9202.T>が、羽田空港から松山空港に向かっていた787型機で操縦室の窓ガラスにクモの巣状のひびが入るトラブルがあったほか、宮崎空港に到着した同型機で左エンジン付近からのオイル漏れが確認されたことを明らかにした。


787はボーイングの最新鋭機で、新素材を使った機体軽量化により燃費性能の2割向上が可能だ。現時点で航空各社が787の調達を見直す動きは出ていない が、米当局による包括調査によって設計変更などが必要になれば、同機の開発遅延やコスト拡大に悩まされてきたボーイングにとっては大きな痛手となる。


11日午後の米国株式市場でボーイング株は一時3.2%下落した。

 

 

2013年1月 3日 (木)

電子書籍リーダー Lideo をしばらく使ってみて

2012年の年末に購入した電子書籍リーダーLideo。

青空文庫でのPCでの読書、任天堂DSの青空文庫ベースの日本文学全集ソフトによる読書で、電子書籍には多少慣れてはいたが、昨年2012年にはスマートフォンやタブレット型コンピュータなどの普及もあって、日本でも一気に電子書籍の配信が増え、最新刊が電子書籍でも容易に入手できるようになった。(パブリックドメインについてはこちらも。)

ただし、日本ではアメリカなどとは違い、電子書籍の価格が、印刷本より廉価にすることができないらしく、まずはそれが普及の妨げになるような気がする。印刷、製本、流通、在庫経費が大幅に削減できるのだから、従来の印刷本よりも廉価でしかるべきだが、その辺りが議論になっていないような感触だ。

また、現在印刷本で読み飽きた本はブックオフなどに売り、また多くの書籍がそのような中古店で格安で入手できるようになっているが、電子書籍の場合には、Digital Rights Management(DRM)により、簡単にコピーはできず、また他の端末での利用もDRMによって制限されていることもあり、現状では読み終えた本で不要になったものでも、再利用の道は閉ざされているので、その点から言っても、その分を廉価にすべきではないかとも思う。

まだ、Lideo によって Bookliveサービスからの有料の書籍購入は行っておらず、これまで無料の医療コミック「ブラックジャックによろしく」13巻と、青空文庫収録の文学の名作をダウンロードして読んでいる段階。さすがに、ゲーム機のDSに比べると、白黒電子ペーパーは視認性はよろしいし、活字も綺麗だ。軽量で片手持ちも楽々。電池の持ちも不満はあまりない。ただし、タッチパネルとしての応答性はあまりよろしくなく、また誤応答もあり、少々いらつくことがある。文字の大きさも本文は数種類選べるが、本棚や書店などの項目での文字の大きさ変更には対応していないのも不便だ。

書店での書籍の検索は、この専用端末の Lideoでは、前述の応答性の問題もあり、実際検索するのが非常にわずらわしい。BookliveのPCサービスで、検索するのはPCの迅速の応答性もあり比較的容易であり、本棚を複数端末で同期化することで、補うことはできるのだが、Lideo単独で使うことが想定されている中高年層には、検索の不便さは大きなデメリットだと思われる。

書店の品ぞろえだが、日本文学では青空文庫があるので、近代文学の古典を読むには不自由しないが、翻訳ものについてはまだまだ無料が少ないし、岩波や新潮なども翻訳文学についてはまだ品揃えが充実していないようだ。

端末自体廉かったし、無料作品も楽しめるので、買い物としてはそれほど悪いものではなかったと思っているが、果たして爆発的な普及が期待できるかとなれば、やはり新刊書の値段の問題が解決されるべきだろう。

追記:ネットでの物品購入はCDなどでは抵抗感がなくなっており、ほぼ日常的なものになっているが、ダウンロード購入では他で入手不可能のソフトウェア(DiXim Digtal TV)の経験はあるが、これまでiTunesでの音源のダウンロード購入もしたことがない。物理的な有体物であるLPやCD、書籍への馴染みが非常に強いので、デジタルデータの再生という意味では根本的に違いのない音源データダウンロード購入には抵抗感が残り、そこは文字データ、書籍の面でも同様な感覚がある。著作作品へのクレジット・ライン(本来は、提供者の名前のことだが、著作者、演奏者のことも含むとした場合)が、改竄されることもありうるデジタルデータへのかすかな不信感もその底にはあるようにも自己分析すると考えてしまうのかも知れない。無形物への不信感とでも言うのだろうか。文字の場合、有体物である書籍なら、落丁などがあればすぐに気づくこともあるだろうが、デジタルデータの場合は、その保証(クレジット)がまだまだ不安である。著作者の意図とは別に、仮に何者かによる意図的な改竄がなされていても、新刊書であれば、テキスト比較も不可能ということもあり、著作者でも容易には発見しにくいということもあるだろう。著作者、著作権者がオリジナルデータをメートル原器のように保有して、流通したデータとの差異をチェックするシステムでも確立されない限り。

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追記:

LIDEOで検索して、興味をもった記事:

「日の丸」電書端末Lideoに勝機はあるか? 2012年12月27日

端末に関する懸念として取り上げたいのが、電池に関して消費をセーブするECOモードに設定しているにもかかわらず、消費が早いように思われることだ。頻繁に使用している場合、数日しか持たない。他の電子ペーパー端末と比較しても、これは非常に早い。使い続けるうちに電池が劣化してきたら、充電器を持ち歩くようなことになるのではないかと思うと、非常に不安ではある。

 ⇒ 書きもらしていたが、同感。スペックでは結構保つと書かれていたのだ。

ストアの第一印象も「詰め込み過ぎ」といっていい。8つのコンテンツがタイル式に並んで表示されるが、書名が途中で切れてしまうなど、視認性が悪い。また「書店」では文字サイズも変更できない(文字サイズの変更はあくまで電子書籍ファイルへの操作であり、端末オぺレーション上での説明やタイトル文字の拡大縮小はできない)。これではターゲットである「多読のシニア層」が読みたい本にたどり着けるのか心配である。これならば紙の本のほうが早い、ということになっては本末転倒だろう。

 ⇒ 同趣旨のことを感じた。

他にも2013年1月31日までの期間限定で福井新聞の自動配信コンテンツがプリセットされているのだが、東京に住んでいる僕がどうして地方新聞を読みたがると思うのか。

 ⇒ これは反対のことを思った。読む読まないは選択できるのだからここまで言う必要はないだろう。東京中心主義である。私などは興味本位で読んでみてむしろ縁のない福井への関心が高まった。

別の記事:

http://smhn.info/201212-lideo-is-not-good-ebook-reader-deigiboo

http://smhn.info/201212-lideo-is-not-good-ebook-reader-deigibook010

この記事は、検索すると多くヒットするので影響力が強いようだが、あまり公平な記事ではない。むしろ反感をあおるような「アンチマーケティング」を感じさせる。

冒頭の利用規約(契約書)からして、わざわざ書く問題だろうか?ここからして、相当バイアスがかかったものだ。この記事の筆者は「デジモノ」好きのようだが、Wi-Fi環境が容易に構築できないで「箱から出してすぐ使える」ことを望むようなユーザー(中高年の読書家)がいるという目線が不足しているように思う。

リーダーの比較記事:http://ddnavi.com/serial/107452/

6インチアンドロイドタブレットとの比較記事:http://blogos.com/article/53228/?axis=b:13305

日経の特集記事: 紙より本当に魅力的? 電子書籍「10の疑問」  2012/12/12 7:00

Kindle関係記事:http://www.nikkei.com/article/DGXBZO47756170X21C12A0000000/

amazon kindle への感想記事:http://blog.livedoor.jp/gurgur717/archives/51395816.html

WallStreetJounal記事:http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130107-00000121-wsj-bus_all

電子書籍リーダー時代はもう終わってしまったのか
ウォール・ストリート・ジャーナル 1月7日(月)11時42分配信
電子書籍を読むための専用端末、電子書籍リーダーはここ5~6年の間、話題の的だった。しかし、タブレット型端末の小型化が進み、廉価版が発売されるようになった今、ネット通販大手アマゾンの「キンドル」や米書店大手バーンズ・アンド・ノーブルの「ヌック」などの読むことにしか使えない端末の運命が問われている。

市場調査会社IDCによると、2012年の電子書籍リーダーの世界出荷台数は推計1990万台となり、前年の2770万台から28%減少した。これに対して、2012年のタブレット端末の出荷台数は推計1億2230万台に上った。

調査会社HISアイサプライの集計はこれとは異なるものの、同じような傾向を示している。同社の推計では、専用の電子書籍リーダーの出荷台数は2011年にピークに達しており、2012年は前年比36%減の1490万台だった。同社は出荷台数が2015年までに780万台にまで落ち込むと予想している。  問題の一つは、電子書籍リーダーを購入したユーザーの一部が早く次の端末を買いたい、とは特に思っていないことだ。薬物乱用カウンセラーとして働くオハイオ州ストウ在住のジュリー・カーティスさんはもっぱら、2年前に買ったキンドルを使っているという。カーティスさんは「ちゃんと動くし、新しいものを買う理由がない。最新版を買う気になっていたら、キンドルファイアのようなタブレット型端末を選んでいたと思う」と話した。

2007年に流行り出したとき、電子書籍リーダーは画期的な商品に見えた。1台の端末に数百冊もの本を収納して読むことができる上、重さは大抵のハードカバーの本よりも軽く、大したスペースもとらない。しかも、電子書籍は紙の本より安いのだ。  その後、電子書籍リーダーのデザインが改良され、見た目も読みやすさも向上した。軽量化が進み、ページをめくる速度も上がり、さらに多くの本が収納できるようになった。無線通信機能が搭載され、ユーザーがいつ、どこにいても小説や雑誌、新聞をダウンロードできるようになった。今では、暗い所でも本が読める機能も搭載されている。

「電子書籍リーダーの真のイノベーションとは、コンピューターを使わずにワイヤレスで本が買える利便性を消費者に与えたことだ」と指摘するのは調査会社フォレスター・リサーチのアナリスト、サラ・ロットマン・エップス氏だ。「まさに消費者の自分の手の上にオンラインショップをもたらしたという意味で、電子書籍リーダーは『事件』だった」とエップス氏は話している。

しかし、消費者の好みも技術も変化した。人が本を読むのをやめたわけではない。世論調査機関ピュー・リサーチ・センターの最近の報告書によると、電子書籍リーダーではなくタブレット型端末で電子書籍を読む人がますます増える可能性が高くなっている。同社の調査では、電子書籍を読んだことのある米国人の割合は2011年には16%だったが、2012年には23%にまで上昇した。  廉価版のタブレット型端末は高機能の電子書籍リーダーとしてだけではなく、インターネットブラウザーやゲーム機、カメラとして使うこともできる。IDCのタブレット担当のリサーチ・ディレクター、トム・メイネリ氏は「ほとんどの消費者にとっては、さまざまな使い方ができるタブレット型端末のほうが都合がよく、タブレット型端末が消費者にとって買う気になる価格になったときはなおさらだ」と話す。メイネリ氏は「電子書籍リーダーは最終的には隙間商品になるだろう」と話している。

専用の電子書籍リーダーが敬遠される原因の一つは性能が限られていることにある。電子書籍リーダーにはモノクロ表示のスクリーンと基本的なインターネットの検索機能が搭載されているだけのことが多い。一方、アップルの「iPad(アイパッド)」やアマゾンの「キンドルファイア」、グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載した端末などのタブレット型端末はカラー表示で、インターネット検索機能にも制限がない。

タブレット型端末は価格差も縮小し、消費者にとってさらに魅力的になった。例えば、グーグルはタブレット型端末「Nexus(ネクサス)7」をたった199ドル(約1万7300円)で販売しているし、アマゾンは「キンドルファイア」シリーズで159ドルのモデルを発売した。これはアマゾンの電子書籍リーダー「キンドル」の最も価格が高いモデルより20ドル安い。また、最近のiPad Mini(アイパッド・ミニ)の登場で、アップルのタブレット型端末の入口価格はiPadの499ドルから329ドルに下がっている。  全てのタブレット型端末が消費者に受け入れられているわけではない。あるデータによると、マイクロソフトのOS「ウィンドウズ8」を搭載したタブレット型端末は出足が鈍い。

市場調査会社NPDグループによると、ウィンドウズ搭載のノート型パソコンとタブレット型端末の売上げは昨年10月21日から12月8日までの期間で前年同期比13%減となった。同社が調査したウィンド ウズ8搭載のタブレット型端末の売上げは取るに足りない程度だったという(同社はマイクロソフトが発売したキーボード付きタブレット型端末「サーフェス」の売上高の追跡調査は行っていない)。

バーンズ・アンド・ノーブルは3日、電子書籍部門「ヌック」の12月29日までの9週間のホリデーシーズンの売上高が前年同期比13%減の3億1100万ドルとなったと発表した。「ヌック」部門には電子書籍リーダーとタブレット型端末の両方、さらにデジタルコンテンツ、付属品が含まれている。同社は個別の端末の売上高の詳細については明らかにしなかった。  こうした傾向があるにもかかわらず、電子書籍リーダーには利点もある。まず、ほとんどのタブレット型端末よりも軽い。さらに、バッテリーの駆動時間が向上している。バーンズ・アンド・ノーブルによると、同社の「ヌック」シリーズで最も安い「シンプル・タッチ」はバッテリーを一度充電すると、最高2カ月間利用できるという。これに対して、タブレット型端末「ヌックHD」は一度の充電で利用できる時間は約10時間だ。

さらに、電子書籍リーダーには大幅な改良が加えられ、タッチスクリーン技術や自発光型ディスプレイが採用されるなどしている。市場調査会社カレント・アナリシスのアナリスト、アビ・グリーンガート氏は「電子書籍リーダーは2年前と比較しても劇的に向上している」と述べた。

その上、電子書籍リーダーの価格は急落している。「キンドル」シリーズで広告が表示されるモデルは69ドルで買うことができる。

2012年12月27日 (木)

電子書籍リーダー LIDEO を買ってしまった

最寄の書店で購入。カバーが1500円だったので、本体と合わせて約1万円。なお、書店ポイントが500円分ついた(普通書籍・文具購入では100円で1ポイントなので5万円分)ので、少しお得感があった。

電子書籍リーダーとはどんなものか、興味があったので早速使い始めた。

追記: 

①初期起動
箱から出してすぐ使えるという謳い文句の通り、購入時点で既に充電もされているので、電源オフ時の初期画面に表示されている(あまり上手ではない)イライストの通り電源スイッチを長押しして起動させた後、タッチパネル上に示されるキーボード画面によってパスワードなどの登録をするだけで使えるようになった。

ただし、開いてすぐのような簡便さはWIMAXという無線LANサービスのサービスエリア内だけで得られるものであり、田舎の父母にプレゼントするにしてもわが実家ではサービスエリア外となっていたのでサービスエリアまで移動しないと使えないだろう。

なお、三省堂書店で購入すると、レジで初期設定のサービスを受けることができる。10分ほど時間をいただきたいとのことだったが、自分でやりたかったので断った。

②書店
書店ボタンを押すと勝手に書店サイトに接続して、書籍購入ができるようになる。初期起動時にまだクレジットカードによる購入申し込みをしていなかったので、青空文庫が読めるということを知っていたので、検索してみた。この検索が非常にやりにくいのが残念。50音順の検索が不便過ぎる。順に表示せざるを得ないため、目的の作家や作品にたどり着くまで、画面の切り替えや通信速度の問題もあり、もっさりしすぎて使えない。

③屋内無線LAN接続
購入直後しばらくWIMAXで試した後、自宅でPCやプリンタを無線LANで使っているので、そのアクセスポイントに簡単につながるだろうとトライアルしてみた。

バッファーローのAOSS対応のアクセスポイントなので、その機能でつながればよいのだが、方法が分からなかったので、マニュアルでの接続を試みた。アクセスポイントの暗号化は最強のものにしているので、パスワードがとにかく長い。そしてそのパスワード入力が、タッチパネルではすごくやりにくい。ああだこうだ試して、ようやく何回目かに接続を果たせた。その後、このアクサスポイント圏内にいるときは、無線LAN優先となり、別の場所ではWIMAX優先になる。
【無線LANへの接続のやりにくさは改善すべき点だろう】

④自炊派ではないが
読書できるのはBookLive!で提供する電子書籍のフォーマットのみ。つまり自炊(既存書籍を裁断してスキャンしたPDFファイル)の閲覧は、フォーマットも未対応だし、リムーバルメモリの接続ができないので、不可能。BookLiveの専用機だということ。そのため、BookLiveがサービスを何らかの理由で休止、中止された場合には、それまでにダウンロードしたデータは使えるだろうが、新規ダウンロードができなくなるので、ただの箱になりかねないことが懸念される。

⑤無料コミックの「ブラックジャックによろしく」の見え方
PCでのBookLiveでダウンロードしたものは、カラー表示、原作の見開き表示ができ、画面いっぱいにして読むことができるが、Lideoでは1ページ表示で、拡大もできないため、コミックの細かい吹き出し文字は、遠視(というか老眼)には少々つらい。モノクロだがただし、画像の質は高い。

⑥PCとの連携(同期化)
PCで、BookLiveに加入しておけば、アカウントを統合でき、LideoとPCやその他の端末の本棚(ダウンロードフォルダ)の同期化が可能。PCの方が、本屋での書籍検索も容易なので、こちらで本を購入しておけば、Lideo側で不便な本屋画面を使って検索する必要はなくなる。ただ、この代替案は、Lideo単体で使用するターゲットである中高年読書愛好家層には必ずしも解決策ではないだろう。【本屋の検索機能の改善が望まれる。】

⑦通勤の友として。
軽いので、片手持ちができる。そこそこ混雑した電車内でも周囲に迷惑を掛けずに読書ができる。出張の友にもなってくれそうだ。専用カバーをしておけば、カバンの中でも誤動作が防げる。

参考:
【BookLive!の電子書籍リーダー「BookLive! Reader Lideo」をいち早く使ってみた】というウェブ記事

これでもう迷わない、電子書店完全ガイド――BookLive!

3分の1くらいは無料で読める[青空文庫]

2012年12月 8日 (土)

無線プリンタを購入

2006年6月18日 (日) プリンタが突然不調で、HPのサポートに電話をして、返品再生品に交換に応じてもらって以来長々と使い続けてきた「HPの税別7000円という激安All in One 複合機PSC1510」だが、この夏ごろからPCにつなげての印刷指示を受け付けなくなってしまっていた。コピーやちょっとしたデジカメ写真印刷なら近くのコンビニで用も済むし、妻のサークルの当番表なども仲間にメールで送って印刷してもらうようにするなど、何とか乗り切ってきたのだが、年賀状の季節になり重い腰を上げることにした。

現在のPCがEPSON製なので、EPOSNプリンタにしようかと迷ったが、値段もさることながら、前面給紙、前面排紙を廉価モデルでも対応しているのが決めてで馴染みのHPにすることにした。HPのネット上の評判は最近は、価格コムなどではあまりよろしくないが、製品には個体差の当たりはずれもあるので、これまでのそれなりの経験もあるし、ということで不問に付した。

注文から2日後の夜に宅配便で届き、プリンタ単体でのセットアップを行った。次に、古いHPのプリンタソフトをアンインストールして、新しいソフトをインストール。ネットワーク接続以外はスムーズに進んだ。以前のPSC1510のてんこ盛りのソフトに比べたらシンプルになったものだ。

Wi-Fi装備で、ネットワークに無線で接続でき、ネットワークプリンタとして使える製品が当たり前になっているが、自宅で使ったのは初めてだったこともあり、なかなかネット接続に手こずった。

バッファローのAOSSボタンでの接続が数度試みても成功せず、SSIDのネットワークセキュリティーキー(パスワード)を入力しての接続が必要になったのだが、AOSSだとそのパスワードがなかなか分からなかった。

タスクバーのネットワークアイコンで、接続中のネットワークルーターのプロパティを確認することで、そのパスワードが得られ、パスワードをコピペすることで、何とかプリンタがネットワークに接続できた。

妻のPCでも旧ソフトの削除と新ソフトのインストール後、ネットワーク上のプリンタのIPアドレスを入力して接続できるようにして、試し打ちをしてみると、見事無線で綺麗に印刷された。

今回のプリンタの値段は、8000円強だが、四色独立インクセットの値段が3000円強となっている。これまでは、三色カラーインクは1カートリッジで、他の色が残っていてもインク残量不足で取り替えやインクの補充が必要だったのだが、今後はそれが不要となるのは少しうれしい。

2012年9月24日 (月)

記録はやはり石に残すのがいいようだ

2012年9月24日 石英ガラスの内部にCD並み容量のデジタルデータを記録・再生する技術を開発 数億年のデータ保存に耐えるデジタルアーカイブを実現

石と言うのは、語弊があるけれど、非電磁性の石英ガラス(二酸化珪素だけからなるガラス、溶融珪酸、溶融水晶、溶融石英、珪石ガラス、シリカガラスとも言う)だから、いわゆる岩石の構成要素への記録ということらしい。

破壊の恐れはあるにしても、強力な太陽風(太陽嵐)が地球を襲っても、記録は残ることになるのだろう。

2012年7月18日 (水)

谷川流 『涼宮ハルヒの憂鬱』などのシリーズ

青春ものにはまっていた2010年の夏に、ブックオフで数冊シリーズを購入して読んでみた。

いわゆるライトノベルジャンルの中では大ベストセラーで、最近最新刊が出たらしく、書店の平積みの棚には、文庫本全巻と並んで、ユリイカの特集号まで積まれてあった。それほど、この小説とアニメーションのメディアミックスは成功しているらしい。

音楽のジャンルも細分化が進んでいるが、小説もライトノベルというものが分化していて、それなりに読者がついているようだ。先日、記事にした「ビブリア古書堂」シリーズもライトノベルに属するらしい。

このハルヒシリーズは、中高生や大学生くらいに人気なのだろうが、設定がSF的に奇抜であり、人物造形も奇天烈ながらもユニークで、面白い。さすがに萌え系のアニメ絵が無ければ、一般成人も読めるような気がする。

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